Mr.エレクトの独り言 禁未来小説「ドラへもん」

Mr.エレクトの独り言

自主レーベル及び、日本人中古貴重盤ショップ、『エレクトレコード』オーナー、Mr.エレクトによる独舌日記!!

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禁未来小説「ドラへもん」その116「価値(勝ち)無き人生」の巻

でも・・・。

やっぱ駄目だ!!

いくらボクが、どこかの誰かの欠点を粗探しして見下したり馬鹿にしようとも、ボク自身に何か誇れるものがある訳ぢゃなし・・・。

それに、インターネットで広い世界を知れば知る程、今のボクより苦しい境遇に置かれている人達の存在を見てしまう・・・。

どこかの誰かを罵り嘲る事で、ほんの一瞬、ボクは誰にも負けない気分に浸れるけれど・・・。

結局ボクは・・・ボクは誰にも勝てない!!

ボクは弱い・・・。

あまりにも!!

ボクは、ただただ他人との比較によって自分の優位な立場を確保しているだけで、ボク自身が何かを身に付けた訳でも成長した訳でも何でもないんだ!!

体力も・・・。

学力も・・・。

人間としての魅力も・・・。

そして、どんなささいな能力すらも・・・。

何もない・・・。

ボクには何も・・・。

誇れる過去も・・・。

威張れる功績も・・・。

明るい未来も・・・。

何もない!!

こんなボクに、生きてる価値なんかない!!

こんなボクが・・・。

この先、生きて行く事に何の意味があるんだろうか・・・。


そして翌日、暗い気持ちを一身にまとい、ボクは学校へ登校した。

そこには、昨日と何も変わらない教室と、いつも通りのクラスメート達・・・。

まるで昨日の事なんか忘れたかの様に・・・。

フッ・・・ウフフフフ・・・。

そうさ、しょせん傷ついたのはボクだけ、自信を失ったのはボクだけ、奈落の底へとまっ逆さまに突き堕とされたのはボクだけ・・・なんだ。

そんなボクなんか置いてけぼりにして、この世界は回ってるんだ。

誰からも理解される事などなく・・・。

誰からも慰められる事などなく・・・。

誰からも愛される事などなく・・・。

独り・・・。

ボクはいつでも独りぼっち。

しかも・・・。

その日から遂に、あのナチコ先生による教育の名を借りた鉄の・・・否、鬼の支配が始まったんだ。

例の席替えで教壇の真ん前の席に座らされたボクは、事ある毎にナチコ先生に名指しされ、恥をかかされ、クラスメートの冷たい視線を背中に浴び、羞恥と疎外感との地獄に身を焼かれる思いを味合わされた・・・。

更に極めつけは・・・そう、ある日の給食の時間の終わり、ボクがいつもの様に食器を片付ける振りをして嫌いなオカズをこっそり鍋に捨て様とした時に起きた。

ナチコ先生「コラ!!のひ太君!!あなた駄目ぢゃない!!せっかく給食のオバさんが作ってくれたオカズを残すなんて!!」

ボクはこころの中でこうつぶやいた。

・・・チェ!!誰も好き好んで嫌いなオカズを作ってもらった訳ぢゃないよ!!

だけど、ナチコ先生は「全部食べるまで食器を片付けちゃ駄目よ!!」と言いやがる。

だからボクは、食器を乗せたトレーを机の上に置いたまま、給食後の掃除の時間、昼休み、そして午後の授業を受けるはめになったんだ。

解るかい?掃除当番が机と椅子を教室の後ろに移動させ、ほうきで床を掃く間も、そして埃が舞うそんな状況の中でさえ、ボクは机の前に座り続けていなくちゃいけないんだ。

そして、白い目で見こそすれ、クラスの奴らも連帯責任を逃れたいばかりにナチコ先生の言いなりになって、誰もボクを助けてくれようとはしない・・・。


そんなこんなで午後の授業も終わり、放課後になって、教室の中はナチコ先生とボクの二人きりとなった。

ナチコ先生「あなたも本当に強情な子ね~。いくら嫌いでも我慢して食べる様にしないと、大人になってから困るわよ。」

のひ太(こころの声)「フン!!大人になったら、自分で好きなものだけ買って食べれば良いんだから、別に困りゃしないよ!!」

ナチコ先生「ふ~む。別に困らないって言いたげな顔してるわね。良いわ、それぢゃ、そのままずっとそうしてなさい!!」

そう言うと、ナチコ先生は教室を後にした。

(つづく)

★作者注:これは啓蒙小説デスYO!!(^^)b
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禁未来小説「ドラへもん」その115「哀れな食屍鬼」の巻

こうなったら、とことんまで屑になってやる!!

そう誓ったボクは、家に帰ると早速、久しぶりに取り出したパソコンでインター・ネットを楽しむ事にした。

思えば、ヒキコモリをやめてからと言うもの、ずっとしまいっぱなしだったからな・・・。

さて・・・と。

探すんだ!!

そして・・・。

見つけ出すんだ!!

ボクより弱い奴を!!ボクより駄目な奴を!!ボクより惨めな奴を!!ボクより不幸な奴を!!

これまで、無理矢理欠点をあげつらってクラスメートを見下す事によって保たれていたボクのちっぽけな誇りが木っ端微塵に打ち砕かれた今、もっと広い世界に目を向けて、ボク以下の存在を一人でも多く探し見つけ出さない限り、ボクがボクの精神の安定を取り戻す事など出来やしないのさ!!

ウヒヒヒヒ・・・!!

どこかに居ないか!?

ボクに一時の愉悦をもたらしてくれる、愚かな民は!?

このボク・・・この、のひ太様がお前ら愚民を!!

見下してやる!!嘲笑ってやる!!非難してやる!!否定してやる!!

お前らなんかに、生きる価値なんかないんだ!!

お前らなんかに、存在意義なんかないんだ!!

お前らなんかに、発言権なんかないんだ!!

お前らなんかに、人間の尊厳なんかないんだ!!

今すぐ消えろ!!今すぐ失せろ!!今すぐ黙れ!!今すぐ・・・。

今すぐ・・・。

畜生!!どうだ見たか!!ボクの屑っぷりを!!

ボクはお前らなんかに負けないぞ!!

ボクは・・・。

ボクは・・・。

ボクは・・・。

ボクは最低最悪に下品で下劣な人間の屑なんだ!!

だから・・・。

ボクに逆らうな!!ボクにひれ伏せ!!ボクに従え!!ボクを認めろ!!

このボクに・・・。

そう、このボクに・・・。

こんな人間の屑の・・・。

ボクに、生きる価値なんかないんだ!!

ボクに、存在意義なんかないんだ!!

ボクに、発言権なんかないんだ!!

ボクに、人間の尊厳なんかないんだ!!

うう・・・。

ううううううううぅぁぁぁあああああああ!!

何も無い!!

ボクには何も!!

ボクは・・・。

ボクは・・・。

ボクは・・・。

(つづく)

禁未来小説「ドラへもん」その114「負け犬のつぶやき」の巻

ナチコ先生は「今日は挨拶だけにしとくわネ」と、ボクを解放してくれた。

それにしても・・・。

今日は、何て長い一日だったんだろうか・・・。

女教師ナチコが赴任した、その記念すべき第一日目が、まさかボクの魂の命日になろうとは・・・。

何にせよ、これで完全に失われた・・・。

あの悪趣味かつ残酷極まりない選民ゲームによって、ボクの・・・何の取り柄もないこのボクの自尊心の最後のひとかけらは、あっけなく砕け散ったのさ。

これまでは何とか誤魔化す事も出来てた。

教室内を見渡して、あいつは頭が悪い、あいつは顔が変、あいつは性格が最悪・・・と、クラスメートの欠点をそれぞれ無理にでも探し出しあげつらって・・・。

そうやって、あいつらを見下す事で、ボクはかろうぢて自分の誇りを保ってたんだ。

その瞬間、そう・・・その一瞬、ボクはまるで自分が偉くなった様な気分に浸れるのさ。

アハハハハ・・・お笑い草だよ!!

そんなボク自身には、他人に誇れるものなんか何一つありゃしないって言うのにさ!!

ウフ・・・フ・フ・フ。

だけど、それももう、すべて終わりさ!!

だって、最下位だぜ!!

それも、自分を選んでくれる相手すら居ない!!

このボクが、あのトロヲ以下だってんだから!!

ウフフ・・・ウフフフフ・・・。

これが笑わずにおらりょうか!!

相応しい・・・。

これがボクに、最も相応しい結末なのさ!!

正体を現したのはナチコ先生の方ぢゃなく、惨めでブザマなボクの本当の姿さ!!

いつもは目立たない様に、静かに大人しく暮らしていたけど・・・。

ボクはまるで、太陽の下に引きずり出された醜いドブネズミさ!!

ホントは汚れた下水道がお似合いなのさ!!

うんにゃ!!違う!!

ボクは・・・ボクは・・・。

ドブネズミ以下・・・否!!

さしずめ・・・そう、地面を這いずるミミズ以下の存在なんだ!!

そして・・・それもこれも、みんなあいつらのせいだ!!

甲斐性なしのパパ!

子育てを放棄して家を出たママ!!

能無しロボットのドラへもんにドウラミちゃんその他・・・。

そして・・・そして・・・。

女教師ナチコ!!・・・オマエだ!!

ボクは・・・ボクは、今日の出来事を一生忘れないぞ!!

絶対に、絶対に仕返ししてやる!!

あの偽善者め!!

ボクを「真人間にする」だと~!!

冗談ぢゃない!!偉そうに!!

誰がナチコなんかに、誰がロボットの遺志を継ぐ教師なんかに服従するものか!!

そっちがそう出るなら、ボクにも考えがあるぞ!!

そうさ!!ボクは、もっともっと駄目人間になってやる!!

そして、極めつけの人間の屑になってやるんだ!!

これこそが、ボクに残された最後のプライドさ!!

ボクがボクであるために、ボクはナチコに反逆し続けてやる!!

あんな教師の言いなりになんかならない!!

キィ~~~!!

コノウラミ・・・ハラサデ・・・。

(つづく)

禁未来小説「ドラへもん」その113「ナチコ先生の正体」の巻

そして、その日の放課後・・・。

ボクは独り、ナチコ先生の言われるまま、補習授業を受けるために教室に居残っていた。

しばらくすると、ドアが開き、ナチコ先生が慌てて教室へ・・・。

ナチコ先生「赴任の手続きが少し残ってたもんで、待たせちゃってごめんなさいね~。」

そう言いながら、ナチコ先生はボクを教壇のまん前の席に座るよう促した。

ナチコ先生「ウフフ・・・。それにしても、あの席替えでのひ太君が残り物になってくれたのは、ホントに好都合だったわ~。」

のひ太(こころの声)「畜生!!何言ってやがる!!こっちにとっては超災難だっちゅうの!!」

ナチコ先生「それぢゃあ改めて、先生の自己紹介しとこっかな~!!」

のひ太(こころの声)「自己紹介?・・・なんでまた。」

ナチコ先生「今朝のホーム・ルームでも話した通り、先生、中学生の頃は手の付けられないワルでね。だけどその時出合った家庭教師の女性のお陰で更正して、自分も何か教育関係の仕事に携わりたいと思い立って、今こうして小学校の教師をしている訳なんだけど・・・。」

ナチコ先生「実は、その家庭教師の女性って、ロボットなのよ。」

のひ太「ロボット・・・?」

何言ってんだ!!家庭教師がロボットだからって、今の時代、全然珍しい話でも何でもないよ・・・。事実、ボクの家だって・・・って!?も・・・もしや!?

ナチコ先生「ウフフ・・・その驚いた顔を見るに、どうやら察してくれた様ね?」

のひ太「えっ!?何?どう言う事?」

・・・と、ナチコ先生はボクのその問いには答えず、バッグから指輪の様なものを取り出すと、それを両手の人差し指にはめ、ボクのそばに近づいてきた。

そして・・・。

のひ太「フギャア!!痛い!!痛い痛い!!」

何と、ナチコ先生は両手にはめた指輪をボクのこめかみに押し付け、ものすごい勢いでグリグリと圧力をかけてきたんだ・・・。

のひ太「何するんだ!!痛いぢゃないか!!・・・もう!!頭が割れそうだよ!!」

ナチコ先生「痛い・・・そうね。さぞや痛いでしょうね。だけど、先生の恩師の痛みは、こんなものぢゃなかったはずよ。」

・・・そう言いながらナチコ先生は、両手にはめた指輪をボクに見せ付けた。そしてそれは、およそファッション・リングなどと呼べるものではなく、溶かした鉄を無理にリング状にしただけのとても無骨なものだった・・・。

ナチコ先生「それが今や、こんな姿になってしまって・・・。」

こんな姿!?・・・恩師のロボットが?

ナチコ先生「この指輪はね、あんたのせいで家庭教師ロボット失格の烙印を押され、解体されてしまったドウラミ先生のボディを溶かして作った、形見の品なのよ!!」

のひ太「ええ!?あのドウラミちゃんの!?」

ナチコ先生「ドウラミ先生はね、ヒキコモリだった貴方を立ち直らせて、健康的な社会生活を送れるまともな人間にしようとしてたのに・・・それを貴方は・・・。」

のひ太「そんな!!とんだ言いがかりだよ!!あの時、下手すれば死んでたのはボクの方なんだし・・・。」

ナチコ先生「どうやら、やっと思い出した様ね。私を非行少女から立ち直らせてくれたドウラミ先生が、貴方の様な駄目人間のせいで解体されてしまうなんて・・・。私は絶対、貴方を許しマセンからね!!」

のひ太「馬鹿な!!ボクには関係無いよ!!ボクは何の責任も!!ボクは何も悪くない!!」

ナチコ先生「うっせえ!!このガキ!!・・・あらいけない。オホホホ・・・。まあ安心しなさい。私は何も貴方を苛めようって訳ぢゃないのよ。ただ、ドウラミ先生の遺志を継いで貴方を真人間に矯正する事こそ、私のドウラミ先生への恩返しになるかと思ってね。」

のひ太「そんな・・・死んでまでボクにつきまとうなんて・・・あのドウラミの野郎~!!」

ナチコ先生「ん?何か言ったかしら?」

のひ太「いえ・・・別に・・・。」


何てこった!!ドラへもんにせよドウラミちゃんにせよ、うざいロボットがいなくなってせいせいしたと思ってたのに、こんな形で再びボクに災いをもたらそうとは・・・。

せっかく地味に大人しく、出来るだけ目立たない様に学校生活を送ってたってのに・・・。

ボクは・・・ボクは・・・。

また・・・地獄へ逆戻りする運命なのか!?

(つづく)

禁未来小説「ドラへもん」その112「ナチコ先生の招待」の巻

ナチコ先生提案による残酷な選民ゲームは、たった今、終りを告げた・・・。

そして、教壇に残された男子は、ボク一人。

フフッ・・・ウフフフフ・・・面白い!!・・・こんな面白い話があるかってんだよ・・・。

最下位どころか、クラスの女子の誰一人からも選ばれない残り物になるなんて。

くく・・・本音を言えば、悔しい!!悔しくて悔しくてたまんないよ!!

どうしてボクだけが、こんな惨めな思いを味合わさせられなきゃいけないんだ!!

どうして・・・どうしていつも、ボク一人だけが・・・。

それもこれもすべて、こんな馬鹿な事を考え付いたあいつのせいだ!!

今日赴任して来たばかりの新任女教師、ナチコの野郎の!!


・・・ところが、そんな拭い去れぬ恥辱にまみれ不貞腐れていたボクに、思いもかけぬ意外な展開が訪れたんだ!!

ナチコ先生「あらあら、男子一人残っちゃったって訳ね・・・。これは流石のナチコ先生も、責任を感ぢずにはおれないわね~!!それで、貴方の名前は・・・と」

畜生!!ボクの名前なんてどうだっていいよ!!早くボクを空いてる席に座らせろって!!・・・と、ボクはこころの中で念ぢつつも、早くこの場を立ち去りたい一心で、ナチコの質問に答え、自分の名前を口にした。

のひ太「○○のひ太・・・デス。」

ナチコ先生「のひ太クン・・・え~と、前任の先生からの引継ぎによると・・・ふむふむ、貴方には色々と問題があるようね。よし解った!!女子が一人足りない分、先生がのひ太クンを引き受けるわ!!今日は特別に先生が補習授業をしてあげるから、放課後教室に残ってなさい。それぢゃ、さっさと空いてる席に座って、さあ授業を始めるわよ!!」

何と!!これは一体何がどうなっているのか、ボクにはすぐには理解出来なかった・・・が、クラスの男子生徒からは、「え~!!ナチコ先生の個人授業を受けられるなら、俺が残り物になれば良かったよ~!!」なんて無責任な声が・・・。

ふざけるな!!フィンガー5の歌ぢゃあるまいし・・・誰からも選ばれず残されたボクの気持ちになってみやがれ!!

だけど・・・そう、ボクは当初の怒りもどこへやら、もしかしたらナチコ先生はそんなに悪気はなくて、ちょっとばかし不器用なだけで、本当はやさしい女性なのかも・・・と思い始めていた。

今にして思えば、それは甘い・・・実に甘っちょろ過ぎる考えだった・・・。

でもその時のボクは、そうとでも思わなければ、自分を保てない状態だったんだ!!

だからこそ、ナチコ先生の言われるままに、まんまと補習授業の約束を受け入れてしまったのさ。

本当は、もっと早く気が付くべきだった・・・。

赴任早々、あんな残酷なゲームをボク達にやらせる様な女だぜ?

しかも、彼女はもっと大きな秘密を抱えていたんだ。

知りたいかい!?

ウフフ・・・。

どうやらボクの人生は、とんだ疫病神に取り付かれているみたいだよ・・・。

今頃になって・・・。

おっと、この先はまだ言えない。

すべては放課後。

ボクの人生における最大の地獄の、その扉がいよいよ開かれるんだ・・・。

フフフ・・・。

面白い事になるぜ。

それにしても・・・。

どうしてこんな事になってしまったのかな。

どうして・・・。

ボクの人生・・・うんにゃ!!違う!!

ボクの地獄は・・・。

まだまだ終らないって事さ!!

(つづく)
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