でもさ、それがね、ちょっと聞いてよ、奥サンってば。
ドアが開くも、なかなか店内に姿を見せず、荷物置き場でもたもたしている客がいるので、何をしてるのかと振り返ると、何と、あの忌わしき、松田優作コスプレ野郎では無いか。しかも、相変わらずのアフロ・ヘアー&グラサン&何センチあるか解らない靴をジーンズで隠した、擬似長身・・・。
「やっべ~!!また来やがったよ~!!」
私は、憂鬱な気分が更にどんより暗くなるのを感ぢた・・・。
しかし、奴は店内をちろちろ見るや、こう言ったのだ。
「店長は居ないの~」と。
あっ!!そうか!!あの時はオール・バックみたいな髪型だったけど、今日は普通にしてるから、私が店長だと言う事に気づいてないんだ!!
そこで私は、「店長は今、居マセン」とか、「店長はもう帰りマシタ」と、雇われている人間の振りをした。
しかし奴は、「ここは3人でやってんの~?(当店で店番しているのは私と店番Hの二人のみ)」とか、「あのレインボーの髪した彼は?(店番Hの事)」と、微妙に疑心暗鬼な様子。
私は顔を伏せ、なるべく目を合わさぬ様に、キワドイ質問も軽く受け流す。
そのうち、無言で帰り支度をする奴。
しかし、荷物置き場に置いてあるカバンの中から煙草を取り出し口に咥える(もちろんウィスキー?の小瓶も必携)。
ああ、そこで言わなきゃ良いのに、私は、「店内は禁煙デスよ~」と、それでも何とか、雇われている人間らしく弱々しく?可愛く?注意。
やば~・・・。ばれちゃうよ~!!
でも、奴は大人しく店を出て行ったのデシタ。
ウヒヒ・・・。バンザ~イ!!もう来るな!!
もう来る・・・もう来ないよネ?
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