Mr.エレクトの独り言 2005年11月02日

Mr.エレクトの独り言

自主レーベル及び、日本人中古貴重盤ショップ、『エレクトレコード』オーナー、Mr.エレクトによる独舌日記!!

赤毛の案

気分転換に、よそのブログを覗いてみたらば~。こんな話が書いてあった。

とある食堂でバイトしようと思ったが、そこは茶髪禁止らしく、やむを得ずカツラを被って面接を受けたら、「長過ぎるから、髪をもう少し切って来い」トノコトで、無事に合格。少々髪(カツラの毛)を切って、仕事に臨んだ。すると、別のバイトが、カツラからはみ出た地毛(茶髪)に気づき、それが店長の知る所となって、クビを切られたそうな。

これは面白い。非常に面白いエピソードである。

すなわち、この食堂では、髪の毛が黒くなければいけない、イコール、仕事中にお客様に対して髪の毛が黒く見えれば良い・・・のでは無く、外見上、髪の毛が黒く見えても、本当は髪の毛を染めている人間、ひいては、髪の毛を染める様な精神性を持った人間は認められないと言う事である。

まあ、なんとも理不尽な話はないだろうか。

テコトは、普段、会社ではバリバリ働くが、自宅ではだらしない人が居たとして、そのだらしない本性が会社にばれて、クビになる様なものではないか。

とは言え、要するに、そこまで会社(店)に魂を捧げろと言う事なのかも知れない。一見、改心した振りのカツラでは駄目だ、きちんと黒く染めろ(絶対服従しろ)と言う事か・・・。

しかし、見た目で判断されるならともかく、精神面までが審査の対象であるとは、厳しすぎる気もするが、ある種、そこまで徹底しなければ、本当に(会社にとって都合の)良い人材とは言えないのかも知れないな。

今時、髪を染めるのは普通の事で、昔の様に、ドロップ・アウトの象徴では無いとは思うが、では、こう言うパターンはどうだろう?

その店で働く時には、色を落とした地毛の黒髪で働き、一歩外に出たら、逆に茶髪のカツラを被ると言うのは?この場合、その店では雇ってもらえるのだろうか?

親から授かった黒髪を染めてしまう精神に問題があるとするのか、地毛はそのままだが、カツラを用いて茶髪を楽しむ等、要するに色付きの髪を良しとする趣味嗜好に問題があると言う事なのか?

そう考えると、やはり、色付きの髪を好むと言うよりは、規制の枠から外れる事に興味を示す様な精神性自体が問題であると言う事なのであろう。

また、一般的には、茶髪も充分受け入れられる時代になったゆえ、今後は逆に、この様なエピソード自体が貴重になり、その食堂の店長が差別される側にまわる事は必至である。

数が多い方が正しいとは思わないが、数が多い方が正しくなければいけないとは思う、今日この頃。

否、正しい、正しくないと言うよりは、いつの世も、数が多い方が生き残ると言うだけの話であるが・・・。

人形から人間へ

いつの話だ!!・・・と怒られるのも気にせず、9月のいぬ屋敷の思い出などを。日付等、詳細なデータを知りたければ、各自、検索する様に。

<ぐしゃ人間>は初見である。フロント3人が女性、ドラマーはヘルプの男性、の4人編成。以前、ベーシストのなっとう嬢に音源は頂いていたので、バンドの傾向は解っており、サイトでメンバーの日記にも目を通していたので、期待して臨んだ。しかし、日記から垣間見える彼女らの個性や魅力が、音楽からはあまり伝わって来なかった。終演後、なっとう嬢が近づいてきた。私はとっさに、おためごかしの誉め言葉を言おうとしたのだが、やはり嘘はつけない。ここで嘘をついたら、一生嘘を通す関係になってしまう・・・と思い直し、実に率直に意見を述べる。私が感ぢた事を要約するならば、何を表現したいのかが明確に伝わって来ないのは、コンセプト不在、あるいは、リーダー不在による突き詰め方の曖昧さでは無いか?と言う点である。しかし、コンセプトはあると言うので、これはやはり、表現力の不足であろう。とは言え、まだバンドを始めたばかりの彼女らに、それを求めるのも酷と言うものである。そんな簡単に上手く行けば苦労しないのだ。そのうち、なっとう嬢以外の女子メンバーも集まり、何だか、酔っ払いのオッサンが小姑の様に、女の子をネチネチいぢめているかの様相を呈してきたので、そばに居た狂気ミキサ氏にいちいち相槌を求め、責任を軽減しようとする、ずるいボク・・・みたいな・・・。まだ、バンドをやる事自体が楽しいのだと思うが、彼女らは皆、強烈な個性と魅力を持つ人達なので、それが音楽にリアルに反映される日を期待する次第。

<BACTERIA>は、オルタナ爆音系でしょうか?懐かしい気のする音色デシタ。

<赤>は、ギターとベースの音量バランスが悪かったのが残念。このバンドは、あまり難しい事を考えず、センスの良い楽曲を楽しめれば良し。

<少女人形>は2度目の再結成。ヴォーカルのPepi氏は、やはり欠場。今は何をしているのでしょうか。よって、今回もいぬん堂氏がヴォーカルを努める。しかし、青とブルー氏のギター・ワークは、今時あまり聴かれない(ポジパンちゅうか、当時のUKニュー・ウェイヴ風なのでしょうか?)、立体的かつ視覚的な音像が実にショッキングで、ギョッとさせられるものがある。伴奏としてのギターでは無く、楽曲の持つ意図、歌詞に込められた真意をリアルに表現するための音である。音色もメッセージのひとつであると言う事の見本であろうか。更に、このバンドの最大の魅力は、歌詞であり、ヴォーカルのメロディ・ラインである。そこには、孤独感を訴えるための安易な人間嫌いのポーズなど微塵も無く、自分以外の他の人間すべてを拒絶しきったかの徹底的な孤立感に満ちており、その冷たさには思わずゾッとさせられる。今でこそ様々な種類の表現が存在するが、当時・・・、否、今でも、こう言うのはウケないんだろうな。ファン・サーヴィスのラビッツのカヴァー曲などせず、受けようが受けまいが、少女人形としてのコンセプトを全うした方がカッコ良かったと思うのは、私だけであろうか。

殺害塩化ヴィニール社長率いる、<QP-CRAZY>。実に数年振りに見たが、相変わらず派手にやっている。チェーンソーで客席に割って入ったり、陶器を床や壁にぶつけて割りまくったり。音はデジタル入ったハードコア。パフォーマンスや楽曲の良し悪しは別として、身体を張って、ファンを楽しまようとするプロ根性には敬服である。家具屋に消火器ぶちまけたり、漁船を壊していた少年が、破壊衝動をエンターテイメントに昇華したのであるから、人生色々である。

と、この日も、色々考えたり、考えさせられたエレクトさんであった。

オワリ。

禁未来小説「ドラへもん」その18「黒い亀裂」の巻

引きこもり生活2ヶ月目、ボクは一ヶ月前に起きた、あの忌わしい出来事を思い出していた・・・。

パパ「ドラへもんく~ん!!」

居間から、パパが大慌てで飛び出してきた。

そう。怒り心頭のボクは、ついにあの憎きドラへもんを、階段から突き落としてしまったのだ。黒煙を上げながら、ピクリとも動かぬドラへもんの前に立ち尽くし、パパが更にこう言った。

パパ「のひ太!!お前は何と言う事をしたんだ!!ドラへもん君はな、お前の・・・。」

ママ「パパ!!それは・・・!!」

パパ「・・・むむ・・・、そうだな。」

のひ太「何?何?ドラへもんがボクの何だって言うのさ!!」

パパ「いや、何でもない。」

のひ太「何でも無いってどう言う事さ!!パパはボクに何か隠してるんだ。」

ボクは、勢い余って、パパを突き飛ばした。すると、パパはもんどりうってひっくり返った。ボクはこの時、パパの意外な弱さに驚くと共に、大いなる失望を感ぢていた。

ママ「パパ!!パパ!!・・・のひちゃん、あなた、パパに何て事するの!!」

のひ太「うるさい!!」

ボクは、ママをも突き飛ばし、2階にある自分の部屋にかけ込んだ。階下からは、ママの泣き声がかすかに聞こえてきた・・・。

その日、ボクら家族に決定的な亀裂が生ぢた事は言うまでもない。パパもママも、その日から、ボクの引きこもりに対して何の批判もする事無く黙認し、ただボクに食事を運ぶためだけの存在となった。

そしてママには、メモを通ぢて、マンガを買いに行かせ、パパの使ってなかったパソコンを部屋に運び込んだボクは、いつまで続くとも知れぬ怠惰な生活に溺れてきっていた。

とは言え、勉強もしなくて良いし、もちろん学校にも行かなくて良い、更には誰かにイジメられる事も無い。何の能力も、取りえさえも無いボクにとっては、これぞまさしくパラダイスだった。

パラダイス・・・。そう、地獄と言う名の・・・。

(つづく)