Mr.エレクトの独り言 2005年11月10日
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Mr.エレクトの独り言

自主レーベル及び、日本人中古貴重盤ショップ、『エレクトレコード』オーナー、Mr.エレクトによる独舌日記!!

禁未来小説「ドラへもん」その19「堕落の日々」の巻

あの日・・・。そう、ドラへもんをぶっ壊し、パパとママを突き飛ばしてからと言うもの、ボクは我が家の支配者となった気分で居た。

その後も、ボクは事あるごとに暴れ、食器やガラスを割り、机をひっくり返し、欲しい物をママに買いに行かせ、見てみぬ振りのパパとは顔を合わせない様に、パパが会社から帰る頃には、部屋に篭って漫画を読むか、ネット・サーフィンを繰り返す日々を過ごした。漫画はすぐに飽きてしまうけど、インター・ネットの世界は、ありとあらゆる表現や価値観が玉石混合、清濁併せて混在しており、ボクは飽きる事無く情報をむさぼった。

そうさ。ボクにはもう、パパもママも、家族さえも必要無いんだ。あの人達は、ただボクにご飯を運ぶために生きているに過ぎない・・・。

そして、ネット・サーフィンにも飽き、空想や妄想に浸る事も、ボクには楽しい一時だった。

ああ、ボクはこの先、どうなるんだろう?そんな不安も覚えないでは無かったが、それ以上に、この怠惰な生活は、ボクのこころを蝕んでいた。

あっ!!そうだ。ママに新発売のお菓子を買いに行かせなくちゃ!!

ボクは、昼過ぎに目を覚まし、パパが出社している事を確認すると、一階に下りていった。

ママは何一つ文句を言う事無く、買い物に出かけた。以前は、ボクがおつかいに行かされ、昼寝の邪魔をされていたと言うのに、今はその逆だ。

「のひ太サン。ぢゃあ行ってくるわ。」

まるでロボットか死人の様な表情で、ママは出かけた。ボクはこころに後ろめたいものを感ぢない訳では無かったが、テレビで「笑っていい?もっと」を見てゲラゲラ笑うと、そんな気持ちも吹き飛んだ。

そうさ。しょせん、この世は地獄なんだ。だったら、楽しんだ方が勝ちさ。

ボクはいつしか、自己を正当化するための思想を嘯(うそぶ)く様になっていった。

(つづく)

★連載は、あと182回続きマス。末永くお付き合いを・・・。
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見世物小屋見物記

昨夜、当店から自転車で5分とかからない、新宿は花園神社にて、ゴキブリ・コンビナートのセロトニン嬢が、見世物小屋に出るらしいと知り、そう言えば、同ぢくゴキコン団員である、鯖氏(いつも、マリア観音のライヴをビデオで撮影してくれている)が見世物小屋の絵を描くと言っていたのはコレカイナ?と、散歩がてら自転車でピュ~!!と見物に行く。

祭りは深夜2時頃までやっているらしいので、22時過ぎに店を出たが、神社の中は人でごったがえして居た。うへえ!!こんなに人が集まる祭りだったのネ。ちょっとビックリ。

近くのコンビニで買った缶ビールを飲みつつ、しばし散策するも、あるのは焼きそばやイカ焼き、その他の屋台屋台屋台屋台・・・。人に聞くと、見世物小屋は、なんと(自分が入った方の)神社の入り口の脇にあった。かと言って慌てて飛び込む事も無い。とりあえず祭りに来た思い出作りにと、屋台で焼きそばを注文。ガツガツ喰う。そして再び、コンビ二でビールとツマミを購入し、いざ、見世物小屋へ突入!!

あっ、そうそう。小屋の外の呼び込みのオバちゃんも、なかなかに粋でやんした。

そして小屋の中に入り、出し物を見物。キャパ100人程度の客席は、右の入り口から左の出口まで、客全体が序々に移動し、順番に繰り返される数種の出し物が一回りする毎、先に入った客は出て行き、自分が最初に見た出し物が再びが始まる頃、ちょうど出口に近い場所に居ると言う仕組みとなっている。

さて、その内容だが、ウフフと笑みがこぼれるものから、うへ~・・・と絶句するもの、ひえ~!!と目を覆うもの、アハハと思わずニコニコしてしまうもの・・・と、なかなかに貴重な体験を色々とイタシマシタ。

(12月にも、どこぞであるらしいので、知りたい方は自分で行きなされ。人の話を聞いて、見た気分になってちゃ駄目。)

とは言え、視力の悪い私は、どれがセロトニン嬢であるのかさえ解らず(箱に入るマジックだと思うが・・・)、鯖氏の絵がどれなのか、見るのも忘れ、しかし何だか満たされた気分で、店に戻ったのデシタ。

ところで、見世物小屋と言うのは、どんどん無くなっているらしいが、色んな出し物があって良いはずなのに、この世はすべて、金の流れに支配されており、集金能力の無い出し物は、自腹を切る以外に生き残る術は無いのであろうか。

しかし、花は散るからこそ美しい様に、死ぬからこそ人間の命は尊く、存続を保障された安全な見世物など面白いはずが無いゆえに、これは、いた仕方の無い事か・・・。