そう。ここは牢獄であり、独房なのだ。
確かに、食べ物にも寝る場所にも困らない。だけど、ボクは、自分自身の力では何も得ていない・・・。
何もしなくて良い自由とは、すなわち、何も決めず、何も選ばす、何も求めず、何も望まぬ人生。
ボクは生まれ、ただ生き(息をし)、猛スピードで過ぎ去る時間に翻弄され、気がつけば老いさらばえ、ただ死んで行くだけの存在・・・。
ぅぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁあああああああ!!
うるさい!うるさい!うるさい!うるさい~!!
そんな事知った事か!!そんな事解ってるよ!!
ボクは、出口が見つからぬ暗闇の様な自らのこころの中で、終わり無き自問自答を繰り返していた。
だってさ!!だってさ!!ボクには何の取柄も才能も無いし、何に対しても大して感動もしないし、一体全体、何をすれば良いのか・・・否、自分が何をしたいかさえ解らないんだもん!!こんなボクにどうしろって、この先どうやって生きて行けって言うんだ!!
・・・・・・・・・・・・
ちくしょ~!!これも皆、あいつのせいだ!!
そう。ドラへもんの奴さえ現れなければ、何もかも上手く行ってたんだ。何の問題も無かったんだ!!
確かにボクの将来はノー・フューチャーだったかも知れない。でも、今より全然、ノー・プロブレムだったよ!!
くっそう!!・・・ド・ラ・へ・も・んめ~!!
この恨み。・・・そう、この恨み!!どうしてくれよう!!
う・ら・み・は・ら・さ・で・お・く・べ・き・か~!!
そして、その夜。復讐心で、こころの中をどす黒く染め上げたボクは、インター・ネット上で興味深いサイトを発見した。
ウフフ・・・。ウフフフフフ・・・。
ボクはもう、何かを壊すか、あるいは誰かを破滅させなければ、自分のこころが保てない、そんな危うい境界線を行ったり来たりしている分裂気味の自分になど、もはや、気づく余裕さえなかった・・・。
(つづく)
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