ところで、ママが出て行ってからと言うもの、パパが仕事から戻るのは、いつも夜遅い。だから、ボクの夕食はと言えば、テーブルの上に用意されているお金でコンビニ弁当を買ってくるか、せいぜいインスタント・ラーメンでも作って、独り寂しく食べるのが常だった。
だけど今日は、ご飯を食べる気にさえならないよ・・・。
ボクは、恥ずかしさと自己嫌悪で気が狂いそうだった。
くそ~!!やっぱ声なんてかけるんぢゃ・・・甘い夢なんて見るんぢゃなかった・・・。
ああ・・・。ボクはもう死にたい・・・。うんにゃ!!死にたくなんかない!!ボクはただただ、今日の出来事を頭の中から消し去ってしまいたいだけなんだ!!
それにしても・・・。ちくしょ~!!シズコの野郎!!
なんだいなんだい!!まるでボクに気でもある素振りみせやがって!!そんなのフツウに勘違いするっちゅうの!!
男心をもて遊び、人のこころを踏み躙りやがって!!
・・・ボクは、自分を責める事と、シズコちゃんを憎む事によって、揺れ動く自分の気持ちを何とか落ち着けようと四苦八苦していた。
ああ~!!だけどだけど、やっぱボクが悪かったんだ~!!ボクなんかを、シズコちゃんが本気で相手してくれる訳ないぢゃないか~!!
うゎぁ~ん!!もう学校に行きたくないよ~!!・・・て言うか、シズコちゃんに逢うのが恥ずかしくて、もう学校になんて行けないよ~!!
ボクはベッドから転がり落ち、床の上で手足をばたばたしながら、泣き声ともつかぬ声を出し続けていた・・・。
いや違う!!あいつのせいだ!!みんなあいつが悪いんだ!!そう!!ボクは悪くない!!ボクは全然悪くない!!ボクはちっとも悪くない!!
ああ、でも、シズコちゃんを憎むのは間違いだ。悪いのは、最初に勘違いしたボクなんだから・・・。
ボクは・・・。
ボクは・・・。
ふぎゃ~!!もう耐えられないよ!!
ボクは、破滅願望と逆恨みの地獄との狭間で、頭の中が混乱しきっていた。
ボクは・・・。
ボクは・・・。
ボクは・・・。
ボクは・・・。
そう・・・。もはやボクは、自分を壊すか、誰かを傷つける事でしか、この苦しみから解放される事はないのだ・・・との確信を抱くに至っていた。
うううううううう・・・。やっぱり許せない!!・・・うんにゃ!!絶対に、ユ・ル・サ・ナ・イ!!
くぅ・・・くっくっくっくっくっ・・・。シズコの奴め~!!今に・・・、今に見てろよ~!!
(つづく)
★逆恨みの地獄の中で荒れ狂う、のひ太。ああ、シズコちゃんの運命や如何に!?・・・果たして、のひ太に、幸せな日々など訪れるのであろうか・・・!?
スポンサーサイト