Mr.エレクトの独り言 禁未来小説「ドラへもん」その56「悪夢と現実」の巻
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Mr.エレクトの独り言

自主レーベル及び、日本人中古貴重盤ショップ、『エレクトレコード』オーナー、Mr.エレクトによる独舌日記!!

禁未来小説「ドラへもん」その56「悪夢と現実」の巻

テレビのニュースを見て、ボクは驚いた・・・。

父を殺すために、家に火をつけた少年。

そして、母を殺し、その首を切り落とした少年。

あれは・・・。あの人達は・・・。

・・・ボクだ!!

否。あの人達は、ボク同様、この世の歪みが生み落とした奇形児であり、ボクの身代わり、生贄として、悪魔に捧げられたに違いない・・・。

だって、あの人達がやらなければ、いずれ、ボク、あるいは他の誰かがやっていたはずだから・・・。


ううん!!ブルブル!!違う違う!!

ボクは、そんなにバカぢゃない!!ボクは、あんな、自ら破滅を求める様な生き方・・・否、無駄死に、犬死になんてするつもりは、サラサラ無いよ!!

あんなのは、自殺に過ぎない。ただ、道連れがあったかなかったかと言う違いがあるだけで・・・。

ボクは生きる。

誰かを殺すにしても、それは、ボクが生きるためにする事だ。


・・・その夜、ボクは夢を見た。

それは・・・。

パパがボクの首を絞め、ママがボクの胸を出刃包丁で突き刺す。・・・そんな夢だった。

いやだ!!いやだ!!パパ!!ボクは死にたくないよ!!ママ!!どうしてボクを殺すの!?

誰か!!誰か!!誰か・・・、ボクを助けて!!

ぅああああああああぐぅわああ!!・・・ああぁぁぁ。

うう・・・。パパ・・・、ママ・・・、どうして・・・。

どうしてボクだけが、こんな悲しい気持ちを味合わなけりゃあならないんだ!!

(つづく)