テレビのニュースを見て、ボクは驚いた・・・。
父を殺すために、家に火をつけた少年。
そして、母を殺し、その首を切り落とした少年。
あれは・・・。あの人達は・・・。
・・・ボクだ!!
否。あの人達は、ボク同様、この世の歪みが生み落とした奇形児であり、ボクの身代わり、生贄として、悪魔に捧げられたに違いない・・・。
だって、あの人達がやらなければ、いずれ、ボク、あるいは他の誰かがやっていたはずだから・・・。
ううん!!ブルブル!!違う違う!!
ボクは、そんなにバカぢゃない!!ボクは、あんな、自ら破滅を求める様な生き方・・・否、無駄死に、犬死になんてするつもりは、サラサラ無いよ!!
あんなのは、自殺に過ぎない。ただ、道連れがあったかなかったかと言う違いがあるだけで・・・。
ボクは生きる。
誰かを殺すにしても、それは、ボクが生きるためにする事だ。
・・・その夜、ボクは夢を見た。
それは・・・。
パパがボクの首を絞め、ママがボクの胸を出刃包丁で突き刺す。・・・そんな夢だった。
いやだ!!いやだ!!パパ!!ボクは死にたくないよ!!ママ!!どうしてボクを殺すの!?
誰か!!誰か!!誰か・・・、ボクを助けて!!
ぅああああああああぐぅわああ!!・・・ああぁぁぁ。
うう・・・。パパ・・・、ママ・・・、どうして・・・。
どうしてボクだけが、こんな悲しい気持ちを味合わなけりゃあならないんだ!!
(つづく)