Mr.エレクトの独り言 禁未来小説「ドラへもん」その59「意外な展開」の巻

Mr.エレクトの独り言

自主レーベル及び、日本人中古貴重盤ショップ、『エレクトレコード』オーナー、Mr.エレクトによる独舌日記!!

禁未来小説「ドラへもん」その59「意外な展開」の巻

あの日。そう、ボクの恋心を悟られてしまった日から、シズコちゃんの様子が一変した。

例えば、前は割と大人しい子だったはずなのに、休憩時間、ボクの席のすぐそばで、これ見よがしに大きな声で女友達と談笑してみたり、何だかんだと、ボクの視界に入ってくる事が多くなったんだ。

そして、それは明らかに、ボクの存在を意識した行為の数々だった。

「もしや、シズコちゃんも、ボクの事を憎からず思っているのかしら?」

「いやいや、そんな夢の様な事。きっとボクをからかってるか、思春期特有の照れ隠しに決まってる。」

・・・そんな自問自答を繰り返しつつも、シズコちゃんの、その明らかな変化、あからさまな行為の数々に対し、ボクの方こそ、照れを隠す事が出来なくなっていた。

ボクはわざと無愛想に振舞ったり、シズコちゃんを避ける素振りを繰り返した。

ホントは、シズコちゃんのそんな態度が、嬉しくて堪らないくせに・・・。

そんなこんなで、結局、何も起きないままに日々は過ぎて行く。

だけど、その反対に、ボクのこころの中でシズコちゃんが占める比重は、日に日に増して行ったんだ。

「シズコちゃん・・・。ああ、シズコちゃん・・・。」

かと言って、何ら積極的な行動を起こせないボクは、シズコちゃんに話しかける事すら出来ないでいた・・・。

なのに、そのくせ家に帰れば帰ったで、すぐにシズコちゃんの事を思い出し、その苦悶とも悦楽とも知れぬ葛藤に、この身を溺れさせる毎日なのであった・・・。

(つづく)