ボクは、悶々としながらも、チャンスを待っていた。
・・・と、ある日、放課後の教室にシズコちゃんが一人と言う、またとないシチュエイションに出くわした。
チャンス到来!!
ボクは、シズコちゃんに近づき、おもむろに話しかけた。
のひ太「あ、あの~。シズコちゃん。こんな事言うのは、とっても恥ずかしいんだけど、ボクと付き合ってくれないか。」
シズコ「ええ、いいわよ。私も、のひ太サンの事、憎からず思ってたんだもの。」
のひ太「ホント!!・・・良かった~・・・。」
シズコ「何よ、大袈裟に。変な、のひ太サン。」
のひ太「テヘヘ・・・。」
それから、20年近くの時が流れた・・・。
ボクたちは、時にケンカしたり仲直りしたりを繰り返しながらも交際を続け、ボクの大学卒業を待って結婚する事となった。
・・・実は、正直に言うと、デキちゃった婚なんだよね~。
でも、そのお陰で、孫の顔見たさもあってか、ボクたちの結婚を祝いに、出て行ってしまったママも、家に戻って来てくれたんだ。
そして、その一年後、シズコちゃんに似た、とっても可愛い女の子が生まれた。
娘はすくすくと育ち、去年、小学校に入学したばかり。
ところで、ボクの務めてる会社は、忙しいにも関わらず安月給。だから、妻のシズコは、近所のコンビニエンス・ストアでバイト。でも、共働きだからって、一人っ子の娘に寂しい思いだけはさせたくないから、ボクはどんなに仕事から疲れて帰って来ても、出来るだけ娘と会話をする様にしてるんだ。
ああ、考えてみれば、ボクの人生、そう悪くはなかった。
妻のシズコと出会うまでは、ヒキコモリや家庭崩壊、色んな事があったけど・・・。
そうそう、ドラへもんなんて、ロボットの家庭教師も居たっけ。あいつのせいで、ボクの人生はめちゃくちゃになりかけたけど、いや~、ホント、生きてて良かった。
これからは、この家族の笑顔が、ボクの生き甲斐だ。
さあ、明日もがんばるぞ~!!
(完)
★作者からのお知らせ★
禁未来小説「ドラへもん」は、今回で終了イタシマス。長い間、ご愛読頂き、誠にありがとうゴザイマシタ。
m(_)m
次回からは、格差社会小説「ピリ辛社員タバスケくん」が始まりマスので、何卒、ヨロシクお願いイタシマス。
(^^)/