Mr.エレクトの独り言 「“正義”の定義」④
FC2ブログ

Mr.エレクトの独り言

自主レーベル及び、日本人中古貴重盤ショップ、『エレクトレコード』オーナー、Mr.エレクトによる独舌日記!!

「“正義”の定義」④

・・・やっと続編。

その日は、毎週楽しみにしている「赤い絨毯」(←英訳すべし)を蹴ってまで某国営テレビ制作のドキュメンタリー番組を観た訳でありマスが、何故かと言えば、昨今の食品偽装告発のハシリとなった事件を取材したその内容が、私の興味を非常にそそったからであった。

・・・後で知ったのだが、この事件の顛末は映画にもなってるそうなので、実は結構有名な話なんだね。

それでは、その内容を簡単に説明すると、ある冷蔵倉庫会社(冷凍庫をたくさん持ってて各種業者の商品を預かって冷凍保管する仕事)の社長が、顧客である某●印食品の食肉産地偽装による国からの補助金詐欺の事実を知ってしまい、「これはいけない事だからやめた方が良いデスよ・・・」と内密に説得しようとしたのだが、あちらは超大企業、一方こちらは町の中小企業ゆえ、「黙っておけ」と一方的な圧力をかけられ口止めされそうになり、その横暴さに対する義憤から、匿名ではなく自らの素性を明かした上でマスコミへ事実を告発。また、その正当な行為の結果、これを契機として食品偽造が次々と明るみに出る現在の状況が生まれた訳である・・・。

ところが、当の冷蔵倉庫会社は、顧客(←犯罪者ではあるのだが・・・)を裏切ったと言う事で、残った他の顧客である企業からも次々と倉庫契約の解約を受け、ついには倒産してしまったのであった。

その社長は、犯罪を見過ごさず、明らかに正しい事をしたはずなのに、何故・・・。

とは言えもちろん、中小企業が大企業に見下されたゆえの私憤と呼べるささいな感情も、そこにはあったろう。もしかしたら双方が傷づかずに済む別なやり方もあったかも知れない。だが、私はこの社長の気持ちが良く解る。あの大企業・・・と言うか、大きなバック・ボーンに守られた団体特有の驕った体質とでも言うのだろうか、片やこちらは一人二人の客の信用を失っただけで店が傾くかも知れないと言うのに・・・。余談ではあるが、実際私も、これまで何度、U便局に抗議の怒鳴り込みに行った事か・・・。

ちなみに、倒産した同会社はその後、遂には電気を止められる程に追い詰められたが、座り込みでカンパを募り、数年後に何とか経営を再開した様だ。

それにしても、某●印食品は身から出た錆だから良いとして、正義を貫いた側である告発者の受けた痛手と言うか、負ったリスクの何と大きい事よ・・・。

この番組を観て、私は思った。

昨今、世間に蔓延る正義とやら・・・。それはまるで、悪い奴・・・と言うより弱い奴、すなわち“正義の名の下に必ず打ち負かせる相手”を見つけた時にだけ、しかも自分は名前も素性も明かさず何のリスクも負わずして、ただただその相手を自分の足元にひれ伏させるためだけに行使されているのではないか?

しかも、集団で・・・。

何故なら彼らは、どんなに自分が不利な状況であろうとも、自分がいかに不利益を被る可能性があろうとも、“自分独りでも常に正義を貫く”・・・と言う訳では決してないからである。

ただただ、相手を打ち負かすための正義、相手をひれ伏させるための正義、相手を叩き潰すための正義・・・。

しかも、自分は絶対に傷つかない安全な状態に置いておける場合にのみ、さも自分が真っ当な人間であるかの様な顔をして振りかざされる・・・。

正義・・・。

自分より強い相手に対してや、自分が損をしそうな場合には、決して遂行されず、かつまた尊守される事もない・・・。

正義・・・。

それはまるで・・・

正義の名を借り・・・

正義の力を借り・・・

権力を傘に着た・・・

卑怯にして臆病な・・・

大多数に紛れ、顔を隠した(匿名の)ヒステリックな集団暴行者達・・・。

これを正義の悪用、あるいは正義・・・否、絶対的な権力への依存と呼ばずして何と言うのか!!

(つづく)