Mr.エレクトの独り言 実録「レコード・コレクター地獄変」①「炊き出し(前編)」

Mr.エレクトの独り言

自主レーベル及び、日本人中古貴重盤ショップ、『エレクトレコード』オーナー、Mr.エレクトによる独舌日記!!

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実録「レコード・コレクター地獄変」①「炊き出し(前編)」

ジョニー(仮名)と言う男が居る。

彼は元レコード・コレクターで、他に何一つ趣味を持たず、30年近く、ただただレコードだけを買い続けていた。

また、父は既に死去していたのだが、ある時期は母が病気で入院したのを良い事に、母の貯金はおろか年金や保険金にまで手を出して飛行機で九州までレコードを探しに行く程のクレイジーな買いっぷりでもあった。

ゆえに、1万や2万はもちろん、絶頂期には5万円や10万円のプレミア・レコードも迷わず買い捲っていたのである。

だが、その後、母が死に、家賃を滞納しすぎたため大家に怒鳴られるのが怖いからと言う理由でアパートにも戻らず、一年くらい前からセミ・ホームレス生活をしていたのであったが・・・。

ところで、毎年の年末年始に、水族館劇場と言う劇団による“さすらい姉妹”と言う女性ユニットをメインにした投げ銭による(カンパのみを収入源とした)野外公演が行われており、年明けの1月3日には近所の新宿中央公園でも開催されると言う情報を聞きつけたゆえ、私はふらっと出かけてみる事にした。

そして、客席代わりとなっている、かなり段差のある二つの公園を繋ぐ横幅の広い石段の最上段に腰をかけ、公演の様子を見るともなく眺めていた・・・。

すると、目の前に見覚えのある男性・・・そう!!そこに居たのは、件の元レコード・コレクターであり、現セミ・ホームレスのジョニー氏であった。

「あれ~!!ジョニーさん、どうしてこんな所に!?演劇なんか一切興味ないはずなのに。」

・・・しかし、謎はすぐに解けた。

そもそも、さすらい姉妹の公演自体が、都内各所で週に1~2回行われる“炊き出し(主にホーム・レスの人達のために無料で食事を配膳する行事)に合わせて開催されているため、観客の殆どは水族館劇場のファンと言うよりは、炊き出し目当てで集まった人達なのである。

現にジョニー氏は、既に昼の炊き出しで配膳された食事にありついており、どんなメニューが出るの?と、私が興味本位で聞くと、ジョニー氏曰く「今日は炊き込みご飯だったんデスよ」・・・との事であった。

(つづく)
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