ついに我慢の限界。ボクの堪忍袋の緒が切れた。
それは、ある日の夕食時・・・。
ドラ「ゲヘヘ・・・そうなんスわ。あの雌猫の野郎ときたら、ワシを誰な~思うとんなら!!(訳:私を誰だと思ってらっしゃるんデスか?)っちゅうて、言うたりマシタわ。グヘヘヘヘ・・・。」
パパ「アハハハ・・・。ドラちゃんの話は本当に愉快だね~。うちの、のひ太にもこのくらいのバイタリティがあればね~。」
ママ「ホントよ~。のひチャンときたら、何をやっても駄目なんデスもの。オホホホホ・・・。」
今日もパパとママは、ドラへもんの武勇伝だか失敗談だかに聞き入って陽気に騒いでる。こんなボクの気持ちなんて、一向に顧みる事も無く・・・。
ドラ「おやおや、のひ太センセイは、今日もゴキゲン斜めでやんすね~。犬のウンコでも踏んづけたんでやんすか~?ゲヒ、ゲヒ、ゲヒヒヒヒ・・・。」
のひ太「う、うう・・・うるさ~い!!」
ボクは、奴のふざけた「やんす」口調に対し、流石に、もう我慢ならず、大声を張り上げた。
パパ「おいおい、どうしたのひ太?そんなに大きい声出して・・・。」
ママ「そうよ~。お隣りサンに聞こえちゃうわよ・・・。」
のひ太「う~ん、もう!!なんだいなんだい、パパもママも~。どうせ、駄目人間のボクよりも、こんな下品なドラ公の方が可愛いいんでしょ!?どうせボクなんて、いつも一人で、ショック団の・・・」
パパ「ショック団?のひ太、なんだそりゃ?」
のひ太「あっ!!何でも無い何でも無い。何でも無いってば~!!・・・そうそう、ボクはショックだ~・・・って言ったんだよ~!!」
まずいまずい・・・。パパとママには、ショック団の事は秘密にしてたんだった。
その瞬間、我が家に来てからと言うもの、日々、放蕩三昧の暮しをしていた、ドラへもんの瞳がキラリと底光りしたのを、その時のボクは知る由も無かった・・・。
(つづく)
★さあ、のひ太が思わず口を滑らせた、ショック団とは如何なる集団なのであろうか?待て、次回!!