(後編からのつづき)
そんな調子で、セミ・ホームレスをしながらもヤフオクでレコードの落札代行を私に頼みに来るジョニー氏であったが・・・。
ある時、ジョニー氏が手にしているノートに、私はチラリと目をやった。
すると!!・・・何とそこには、とても人間が記したとは思えないミミズの這った様な文字の群れが・・・。(私も人の事言えマセンが・・・。)

私「あっ!!ジョニーさん、何それ!?もしかして、ボクの悪口書いてるんでしょ!!」
ジョニー「いえいえ、違いマスよ。これは別に・・・。」
どうやら、私の直感は外れた様であった・・・が、しかし!!
私「そうか解った!!落札代行頼む度にボクに小言を言われるもんだから、何とかそれを上手く丸め込んで代行を引き受けさせるための作戦を練ってたんでしょう!!」
ジョニー「いや~ははは・・・これはそうぢゃないんデスよ・・・。」
私「いや~!!そうに違いない!!ったく、しょうがないな~!!毎日毎日朝から晩まで、世間の人々は仕事したり子育てしたり色々と大変だってのに、ホント、ジョニーさんは気楽で良いデスね~。」
・・・と、そんなイヤミを言いながらも、結局は落札代行を引き受けるお人好しな私であった・・・。
ところが、それからしばらく後(~先日まで)、遂に彼はセミ・ホームレス生活に耐え切れなくなり、実家に戻って、寝たきりのおばあちゃんの元に身を寄せる事になるのである。
そんな近くに親族が居るなら、何で早くそこで暮らさなかったのかって?
何故なら彼は、例のアパートの大家同様、そんな寝たきりのおばあちゃんにでさえ、小言を言われたり怒られるのがいやだからと言う理由で、出来る限り近寄ろうとしなかったのだ。
聞くと、週に数回、ホーム・ヘルパーの人が来て世話してるのだとか・・・。
その話を聞くたび私はいつも、「ジョニーさんはおばあちゃんの孫であり唯一の身寄りなんだから、そんなヘルパー任せにしないで、実家に帰っておばあちゃんのお世話でもしたらどうなんデスか?そしたら住む所にも飯にもありつけるぢゃないデスか。」・・・とアドバイスしていたのだが、彼はそれをずっと拒み続けていたのである。
しかし、ジョニーさんも人の子・・・と言うか、超がつく程の怠け者・・・。(^^;)
そんな彼が、厳しいセミ・ホームレス・ライフにいつまでも耐え続けられようはずはなかった。
事実、彼の名誉のためにも決してここには書けないが、精神状態がおかしくなったジョニー氏の不可解極まりない奇行を、私はこの目で実際に目撃しているのだ・・・。
かくして、私が貸してあげたお金の返済はそのままに、ジョニー氏は放浪(放蕩?)生活にピリオドを打ち、それ以来、彼からの私への連絡も一切途絶えてしまった・・・。
そして1年近くの時が流れた、そんなある日の事・・・。
(つづく)
★次回、涙無しでは読めない感動の最終話(の前編)!!・・・ジョニー氏の面影は、今も私達のこころの中にしっかりと生き続けている!!奇跡を起こす男!!さらばジョニー!!ジョニーよ永遠に!!(TT)