きがついたときにはいつもそばにいた
そのひとはいつもえがおで わたしにごはんをたべさせてくれたり とてもやさしくしんせつにしてくれる
そのひとはじぶんのことを ままとよびなさいといった
わたしはままのことだいすき
あるひ わたしよりちいさなこがあらわれた
ままは それはわたしのいもうとだといった
きっとままがいないあいだ わたしがひとりでさびしそうだから つれてきてくれたのかしら
ままがいないときは わたしがいもうとのままがわり
だけど
いつごろからだろう
ままは でかけてからもどるのがおそくなりはじめ
だんだん そして しょっちゅうおこりっぽくなっていった
たまにきげんのいいときは おもちゃをかってきてくれるけど
そんなのいらない
わたしはままがいつもそばにいてくれればそれでいい
いもうともそうおもってるはず
きがついたときにはいつもそばにいた
ままはいつもえがおで わたしたちにごはんをたべさせてくれたり とてもやさしくしんせつにしてくれる
だけど
きょうは いつまでたってもままがもどってこない
いもうとがなくので わたしもないた
ないてもないても ままはかえってこない
だれのへんじもない
おなかすいた のどがかわいた おといれにいきたい
でも どあがあかない
わたしはいもうとをひっしではげました
だいじょうぶ ままはきっともどってきてくれるって
そとがくらくなり あかるくなり またくらくなる
あれからどれだけじかんがたったんだろう
まま いつになったらもどってきてくれるの
わたしたち もういたずらしない
ままをおこらせたりしない
だから はやくもどってきて
もう わたしもいもうとも からだがうごかない
もしかしたら
ままのからだにもなにかあったのかも
ままのことがしんぱい
まま どこにいったの
それからしばらくして
いもうとはもうなかなくなった
わたしがゆさぶっても もうめもあけない
わたしも もう
きがついたときにはいつもそばにいた
そのひとはいつもえがおで わたしにごはんをたべさせてくれたり とてもやさしくしんせつにしてくれる
そのひとはじぶんのことを ままとよびなさいといった
わたしはままのことだいすき
もういちど ままにあいたい
・・・・・