Mr.エレクトの独り言 乃田吊「第七官界崩壊」(CD-R)入荷しておりマス!!

Mr.エレクトの独り言

自主レーベル及び、日本人中古貴重盤ショップ、『エレクトレコード』オーナー、Mr.エレクトによる独舌日記!!

乃田吊「第七官界崩壊」(CD-R)入荷しておりマス!!

■乃田吊「第七官界崩壊」(CD-R)¥500
乃田吊1
<収録曲目>
1.透明人間
2.薄桃色は映らない
3.花
4.関西援交 ひとみちゃん
5.夕焼けの子

ゲスト:ユサ(壊れかけのテープレコーダーズ/Key,Org~1.2.5.)

ジャケットモデル/デザイン:高橋里奈
写真撮影:三浦陽一郎

★まず初めに・・・ジャケには女性が写っているが、本作は男性シンガーによる作品なので、その点お間違えなく・・・。(^^;)

思えばあれは僅か1年~1年半前、私は初めて乃田吊氏のライヴを目の当たりにし、その後も数回観る機会があったのだが、その頃の彼の演奏は実に酷いもので、例えて言うならばそれは、自ら買い揃えた食材を丁寧に調理して出来上がった料理に対しわざわざ泥をぶっかける・・・と言った有様で、「この人は客観視と言うものがまるで出来ていない・・・」と思わせるに足り過ぎて余りあると言った状態であった。

しかしその後、ある日を境に彼の演奏は一変する。彼が持ち得る才能が最も発揮されていると思われる歌詞の、その主成分である言葉の絶妙なる配分及び配列具合によって描かれた情景を、より一層的確に伝えるための音作りが、少しずつであるが為される様になったのだ。

しかるに、そもそも乃田吊氏が紡ぐ歌詞とは、時が経てば消え失せてしまう、そんな脆く移ろい易い思春期~青年期のはかない心情、もしくは脳裏に焼きついた鮮烈な記憶とを、巧みな言語選択のセンスと構成能力によって文章化したものであり、それらは直感的な所作のみならず、たっぷり時間をかけて練り上げる作業をも絶対に必要とするものゆえ、その方法論を音作りの際にも応用すれば良いだけの話なのである。

また本作は、「壊れかけのテープレコーダーズ」のメンバーであるユサ嬢(キーボード/オルガン)をゲストとして迎え入れた事によって音楽的にも色彩豊かなものとなっており、なおかつレコーディング・スタジオで数日かけて録音された音源であるとの事で、いくばくかのコストを覚悟してでも現在の身の丈以上にクオリティの高い作品を作り上げんとするその行為は、今後彼の実力を大幅にアップさせる効果をもたらすであろう事は想像に難くない。

・・・何故ならば、少なからず自己の美意識なりこだわりと呼べるものを持つ表現者であれば、常に自分の過去の作品以上のものを作らねばならないと言う使命感が、必ずやこころの内に芽生えるからである。

この作品が、どれほど多くの人々に支持されるかは解らない。しかし、繊細過ぎる程の感性とシュールな発想、更にはちょっとばかしの技巧派ぶり(=あざとさ)をも顔を覗かせるこれらのうたの数々を耳にする時、それと似たような経験や感傷を過去に味わった事がある者であれば、まるで自分がその時その場面に居た瞬間の心情や風景を容易に思い起こす事であろう。

最後に、敢えて苦言を呈すならば、歌詞とメロディーを創作する事・・・すなわち完成度の高い設計図を仕上げると言う観点における乃田吊氏の現時点での能力や方向性に関しては、もはや他人がどうこう言うべき領域ではない・・・がしかし、その図面を基に再構築された音楽作品としての完成度に対しては、その再現能力(=歌唱力及び演奏力)において、この先まだまだ精進が必要であると、希望を込めつつ私は述べたいと思う。
乃田吊2
<追伸>
推測するに、彼の主たる創作動機とは喪失感を埋める事であり、その目的ゆえに、その時の自分の感情が時間の経過と共に変質してしまわぬ様、作品として形に遺す事・・・に他ならず、よって、もしもその表面的な形状にではなく志向性や立ち位置が最も近いアーティストを無理に挙げるとするならば、達成度においてはまだまだ遠く及ばぬものの、森田童子をおいて他には居ないと私は考えるものである。

<乃田吊参加作品紹介記事>
<緊Q告知!!>コンピ盤、完成~入荷イタシマシタ!!

★上記の作品は当店にて通販可能。(現在店舗は長期Q業中)
http://www33.ocn.ne.jp/~mariakannon/erectrecord/