Mr.エレクトの独り言 禁未来小説「ドラへもん」その113「ナチコ先生の正体」の巻

Mr.エレクトの独り言

自主レーベル及び、日本人中古貴重盤ショップ、『エレクトレコード』オーナー、Mr.エレクトによる独舌日記!!

禁未来小説「ドラへもん」その113「ナチコ先生の正体」の巻

そして、その日の放課後・・・。

ボクは独り、ナチコ先生の言われるまま、補習授業を受けるために教室に居残っていた。

しばらくすると、ドアが開き、ナチコ先生が慌てて教室へ・・・。

ナチコ先生「赴任の手続きが少し残ってたもんで、待たせちゃってごめんなさいね~。」

そう言いながら、ナチコ先生はボクを教壇のまん前の席に座るよう促した。

ナチコ先生「ウフフ・・・。それにしても、あの席替えでのひ太君が残り物になってくれたのは、ホントに好都合だったわ~。」

のひ太(こころの声)「畜生!!何言ってやがる!!こっちにとっては超災難だっちゅうの!!」

ナチコ先生「それぢゃあ改めて、先生の自己紹介しとこっかな~!!」

のひ太(こころの声)「自己紹介?・・・なんでまた。」

ナチコ先生「今朝のホーム・ルームでも話した通り、先生、中学生の頃は手の付けられないワルでね。だけどその時出合った家庭教師の女性のお陰で更正して、自分も何か教育関係の仕事に携わりたいと思い立って、今こうして小学校の教師をしている訳なんだけど・・・。」

ナチコ先生「実は、その家庭教師の女性って、ロボットなのよ。」

のひ太「ロボット・・・?」

何言ってんだ!!家庭教師がロボットだからって、今の時代、全然珍しい話でも何でもないよ・・・。事実、ボクの家だって・・・って!?も・・・もしや!?

ナチコ先生「ウフフ・・・その驚いた顔を見るに、どうやら察してくれた様ね?」

のひ太「えっ!?何?どう言う事?」

・・・と、ナチコ先生はボクのその問いには答えず、バッグから指輪の様なものを取り出すと、それを両手の人差し指にはめ、ボクのそばに近づいてきた。

そして・・・。

のひ太「フギャア!!痛い!!痛い痛い!!」

何と、ナチコ先生は両手にはめた指輪をボクのこめかみに押し付け、ものすごい勢いでグリグリと圧力をかけてきたんだ・・・。

のひ太「何するんだ!!痛いぢゃないか!!・・・もう!!頭が割れそうだよ!!」

ナチコ先生「痛い・・・そうね。さぞや痛いでしょうね。だけど、先生の恩師の痛みは、こんなものぢゃなかったはずよ。」

・・・そう言いながらナチコ先生は、両手にはめた指輪をボクに見せ付けた。そしてそれは、およそファッション・リングなどと呼べるものではなく、溶かした鉄を無理にリング状にしただけのとても無骨なものだった・・・。

ナチコ先生「それが今や、こんな姿になってしまって・・・。」

こんな姿!?・・・恩師のロボットが?

ナチコ先生「この指輪はね、あんたのせいで家庭教師ロボット失格の烙印を押され、解体されてしまったドウラミ先生のボディを溶かして作った、形見の品なのよ!!」

のひ太「ええ!?あのドウラミちゃんの!?」

ナチコ先生「ドウラミ先生はね、ヒキコモリだった貴方を立ち直らせて、健康的な社会生活を送れるまともな人間にしようとしてたのに・・・それを貴方は・・・。」

のひ太「そんな!!とんだ言いがかりだよ!!あの時、下手すれば死んでたのはボクの方なんだし・・・。」

ナチコ先生「どうやら、やっと思い出した様ね。私を非行少女から立ち直らせてくれたドウラミ先生が、貴方の様な駄目人間のせいで解体されてしまうなんて・・・。私は絶対、貴方を許しマセンからね!!」

のひ太「馬鹿な!!ボクには関係無いよ!!ボクは何の責任も!!ボクは何も悪くない!!」

ナチコ先生「うっせえ!!このガキ!!・・・あらいけない。オホホホ・・・。まあ安心しなさい。私は何も貴方を苛めようって訳ぢゃないのよ。ただ、ドウラミ先生の遺志を継いで貴方を真人間に矯正する事こそ、私のドウラミ先生への恩返しになるかと思ってね。」

のひ太「そんな・・・死んでまでボクにつきまとうなんて・・・あのドウラミの野郎~!!」

ナチコ先生「ん?何か言ったかしら?」

のひ太「いえ・・・別に・・・。」


何てこった!!ドラへもんにせよドウラミちゃんにせよ、うざいロボットがいなくなってせいせいしたと思ってたのに、こんな形で再びボクに災いをもたらそうとは・・・。

せっかく地味に大人しく、出来るだけ目立たない様に学校生活を送ってたってのに・・・。

ボクは・・・ボクは・・・。

また・・・地獄へ逆戻りする運命なのか!?

(つづく)