Mr.エレクトの独り言 「吠/ROAR~COMPLETE VIRGIN ROCKS」②

Mr.エレクトの独り言

自主レーベル及び、日本人中古貴重盤ショップ、『エレクトレコード』オーナー、Mr.エレクトによる独舌日記!!

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「吠/ROAR~COMPLETE VIRGIN ROCKS」②

VIRGIN ROCKS CD
さて、それでは本CDの内容であるが、まず初めに1~9曲目までは1986年12月10日@新宿LOFTにおけるライヴを全曲収録しており、この日は多少の演奏ミスこそあるものの、先に発売されたDVDに収録されている1987年4月1日@新宿LOFTにおけるライヴと双璧を為す名演となっている。

また、当時発売されたシングル盤とライヴ・オムニバスLPにも収録されている、1曲目「I CAN’T BELIEVE ONLY MIND」と3曲目の「GET ALONG WITH YOU」は、共にVIRGIN ROCKSの代表曲と呼んで差し支えない楽曲で、元PLASMATICSのWENDY.O.WILLIAMSからの影響を強く感じさせるものの、同バンドの方向性をハッキリ示したと言う点においても非常に重要な作品であると言えるであろう。

考えるに、第二期カムズは、初代カムズのファンや周辺からの風当たりが厳しいであろう新加入メンバーの事を気遣い、バンド内でメンバー全員を同等に扱おうとする配慮があった様に感じてならないのだが、これらの楽曲が発表される頃には各メンバーのキャラや役割がより一層明確となり、それゆえに、チトセの魅力である咆哮ヴォーカルを最大限に生かす曲作りが極々自然に為される様になったのではなかろうかと思われる。

更に、2曲目の「QUEEN OF THE NIGHT」などは、それまでは不自然に感じられた楽曲中のブレイクや転調等のギミックが、同バンドが持つ激しさを損なう事なく、むしろ倍増させる効果をも発揮し、バンドが持つ一体感や勢いがダイレクトに伝わってくる最高の出来となっているのだ。

そしてその一体感や勢いがもたらす成果は、10~13曲目、DVDと同日(1987年4月1日@新宿LOFT)のライヴ音源であり、同年に入ってから披露され始めたこれらの4曲にも十二分に生かされており、同バンドがまさに一つの生き物の様に唸りを上げながら突き進む姿が目に見えるかの様な迫力ある演奏振りで、特に13曲目の「SAY IT!!」に至っては楽曲の構造自体はいくぶん凝っているにも関わらず、これぞバンド・サウンドの醍醐味と言うか、カタルシスさえをも得られる恍惚的な作品となっているのである。

ゆえに、同日が東京でのラスト・ライヴとなり、数ヵ月後に同バンドが活動休止してしまったのは、本当に惜しい事であったと、私には思えてならないのだ・・・。(TT)

次に14曲目、アルバム・タイトルにもなった「ROAR」は、第二期カムズ時代にはインストゥルメンタルであったが、いつの時期からか歌詞が付けられ演奏される様になったもので、これのみ若干音質が落ちるのはご容赦頂きたい所。

そしてラストを飾る4曲は、初CD化であるシングル盤のA面B面と、オムニバスLPとして発表され何度かCD化(←先頃、再発された)もされている「HEY!!」のスタジオ・ヴァージョンと、「GET ALONG WITH YOU」のライヴ・ヴァージョン(1987年2月8日@下北沢屋根裏)がリマスタリングされて収録されており、実際にライヴを体験する事が不可能である現在、本CDと先に発売されたDVDこそが彼らの活動の集大成であり、その魅力の一端を確実に伝え得る作品になっているものと、私は断言したい。
VIRGIN ROCKS SET

<余談>
それにしても、「自分が好きである事」だけ感じていれば、それは楽であるし楽しい事でもあるが、それを他人に伝えようとする事の、何と難しい事よ・・・。

しかるに、私のこの文章を読んで、同バンドの作品に興味を持ってくれた方が一人でも居れば、それに勝る喜びはない。

そして同様に、これは演奏者側にも言える事であり、「楽器を演奏する事」はそれ自体が楽しい事である・・・がしかし、楽器を演奏する事によって自分以外の他人を喜ばせる事は、やはりそう簡単な事ではないなと、強く感じる次第。

いずれにせよ、短い活動期間ではありながらも、同バンドを追いかけ続ける事でその成長振りをつぶさに観察出来た事は、私にとっては非常に有意義な行為であったと思えるし、そんな気持ちを味合わせてくれた同バンドに対して、感謝する事以外の感情など、私には芽生えようが無いのである。
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