Mr.エレクトの独り言 「Kのオッサン」(中編)

Mr.エレクトの独り言

自主レーベル及び、日本人中古貴重盤ショップ、『エレクトレコード』オーナー、Mr.エレクトによる独舌日記!!

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「Kのオッサン」(中編)

さて、突然よれよれのスーツなんぞ着込んで現れたKのオッサン。

私はてっきり、お別れの挨拶代わりに、困ってる私のために遺産の一部でも譲ってくれる気にでもなったのかと早合点したものだ。(←妄想)

そもそも、赤の他人の、しかもホームレスのオッサンにここまで優しくする人間など、この世知辛い世の中においてそうそう居ないはず。

よって、身寄りがないKのオッサンの、故郷に住む妹が管理している親の遺産の一部は、私が譲り受けて当然・・・否、私にこそ譲り受ける権利があるのだ。(←妄想)

ところが、Kのオッサンの用事は遺産に関してではなかった。(←残念・・・じゃなくて当然)

しかし、どうやら先日の私の説得にこころを動かされたのか、アパートを借りて住むから知ってる不動産屋を紹介して欲しいと言う。

「ホントですか~!!」・・・と、私は喜んだ。

何せ、いくら莫大な遺産を持ってても、東京の冬空の下で凍死でもした日にゃあ元も子もないからね。

その一部は将来私が譲り受ける事になる訳だし。(←妄想)

それでKのオッサン、部屋を借りるお金には困ってないとの事で、しかもそれは遺産を当てにしてではなく、既に年金ももらってるし・・・と、預金通帳を私に見せてくれた。

そこで私は自宅アパートの賃貸契約を仲介している、いつもお世話になっている不動産屋サンを紹介する事に。

トイレ共同でも良いから風呂屋が近くが理想との事で、いくつか候補の物件を選んで頂き、当ビルで両者に待ち合わせをしてもらい、その物件を扱っている近所の不動産屋に審査に行く事になったのだが・・・。

Kのオッサン、何と数十分遅れた上に、酒飲んでほろ酔い気分で現れやんの・・。(--;)

そして案の定?いくら年金暮らしとは言え、身寄りの無い住所不定無職・・・更に酒臭いKのオッサンは審査に落ち、また後日、他の物件を当たる事となった。

・・・がしかし、その数日後、当ビルの外で私はKのオッサンにバッタリ出くわしたのだが、何と「おかげさまで無事に部屋を借りた」・・・との事。

どうやら、先日審査に落ちた物件を担当している不動産屋が別の物件を紹介し、即決したらしい。

ただし、明らかに相場以上の家賃ゆえ、おそらくは足元を見られてふっかけられたんだろう。

しかも、私が紹介した不動産屋サンには何の断りの連絡も入れずに・・・。(--;)

当然の事ながら携帯電話も持ってないって事もあるけど。

・・・とまあ、そんなこんなで紹介した不動産屋サンに対しての私のメンツも丸つぶれな訳であるが・・・。

それから数日後、Kのオッサンが来店し、売りたい本が束であるから見に来てくれと言う。

なので、「今日と明日は忙しいので二日後にでも見に行きマスよ」との約束を交わし、当店から自転車で3分程度の場所にあるKのオッサンの新居に二度程出向いた私であったが・・・。

結局は、まあいつもの通りと言うか、一度目は「来るの忘れてて他所に持って行っちゃった」との事で、二度目はどこでも買い取ってもらえない様なティーン向け文庫の束を見せられたり・・・と、相変わらず仕事には結びつかないオチなのであった。

・・・とは言え、コカ・コーラでもてなされたり、「俺はビール嫌いだから」と缶ビールをお土産にもらったりなんかして・・・。

ほんでもって、Kのオッサンが借りた部屋と言えば、建物こそ超オンボロだが、部屋の中は小奇麗なもんで、黒い立派なテーブルと薄型のテレビ、更には冷蔵庫なんかもあったりして、まあなかなかに人並みの生活くらいは出来そうな雰囲気だった事もあり、まあそれなりに人助けの真似事なんかした気分で、私も一安心した次第。

後は・・・。

「遺産の一部は、あの親切な中古レコード屋の社長に譲りマス」・・・と、Kのオッサンには遺書でも書いといてもらおうかな。(←妄想)

・・・って、んなアホな!!(^^;)

(後編につづく)
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