Mr.エレクトの独り言 「尊敬なき社会」

Mr.エレクトの独り言

自主レーベル及び、日本人中古貴重盤ショップ、『エレクトレコード』オーナー、Mr.エレクトによる独舌日記!!

「尊敬なき社会」

現代ほど、尊厳だとか、尊重だとか、尊敬だとかと言ったものがないがしろにされている社会はないのではないか。

周りを見渡せば、損したくない、失敗したくない、批判されたくない、仲間外れになりたくない・・・との(恐怖)意識が蔓延している。

“尊”より“損”が、そんなに大事か。

自身の態度や立場や考えを表明せずして、人の態度や立場や考えを否定する。

自分は何も調べず学ばず考えずして、「解らない」くせに否定する。

すべては、「今の自分の気分や感情(=肉体が発する好感と嫌悪感)」の赴くまま・・・。

自身の肉体が気持ち良いか良くないかで判断する。

対象となる人物が自分なんかよりどれだけ物事を真剣に考えて生きているかなんてどうでも良い・・・と。

それよりも大事なのは、「今の自分の気分や感情(=肉体が発する好感と嫌悪感)」なのだろう。

幸せの形状や幸せになる方法は画一化され・・・と言うか、“それ”しかないと思い込まされ・・・。

家庭内における親父の威厳は失墜させられ・・・。

地域社会におけるご意見番(=共同体の秩序維持を担う番人)は、「ムカつく」だとか「ウザイ」だとかの一言で片付けられ・・・。

長年培われた経験に基づく、“先人の教え”はないがしろにされ・・・。

「目先の苦しみからの逃避」を「支配からの卒業」と呼び、かと言って「独立」する事も目指さず、ちっぽけな解放感と引き換えに更に大きな支配を受け入れ・・・。

小さな共同体・・・家庭、地域、国家において、真に尊敬を集める者は独裁者と言うレッテルの下に排除され、自由と言う名の無責任な権利行使(=権力)者のみが大手を振って闊歩する。

「実際に身に付けた能力なり現実に為した行為=裏付け」を必要としない、権利と言う概念による搾取・強奪・抑圧・虐待行為のオンパレード・・・。

ところで、貨幣とは物々交換券に過ぎないが、それもまたある種の権利と言い換えられる。

そう言った意味では、どんなに無責任な人間であろうが、どんなに怠惰な人間であろうが、どんなに無能な人間であろうが、どんなに卑劣な人間であろうが、貨幣(=権利)さえ所有すればする程、多くの物々交換も可能となる訳であるが・・・。

その様な概念など、無人島に行けば無力。

もちろん、多くの貨幣なり権利を持つ人間に対し、それに憧れる者も当然居るだろうし、羨ましがる者や妬む者も居るだろう。

しかるに、「実際に身に付けた能力なり現実に為した行為=裏付け」の無い者を、誰も本心から尊敬などしない。

何故なら、社会的に認知(刷り込み)された権威と、生き物に備わる本能=生存欲求能力とは、根本的に一致しないからである。

自身の無力さを思いっきり自覚させてくれる様な、「尊敬すべき対象」が存在しない世の中も不幸ではあるが・・・。

「尊敬と言う意識を持てない事」・・・言い換えるならば、「今の自分の気分や感情(=肉体が発する好感と嫌悪感)」を抑制出来る程の価値観、すなわち、例えば自身の利己的な目先の欲得とは別次元にある「地球に共生する生き物としての秩序維持に対する責任感、もしくは自分の人生をどの様に描いていくかと言う前向きな意志」を持たない事は、人としての堕落であり退化であるとしか言いようがない。

・・・と言うか、「実際に身に付けた能力なり現実に為した行為=裏付け」の無い詐欺師が“力”を持っているのが現実であるのだから・・・。

その様な、「自身は尊敬されたくてたまらないのに、誰からも本心から尊敬などされない」野蛮な者にとっては、「尊敬などと言う意識」など無くなってくれた方が良い訳なのであるからして・・・。

真剣に物事を考える事がカッコ悪いだとか、政治について関心を持つ事はダサいだとかと言った風潮はそのために流布されているものであり、そのプロパガンダにまんまと乗せられ「自身で考える事をしない者」には「発言する権利」すらもないのは当然の事ながら、前向きな人間の足を引っ張る行為(←嫉妬心に基づく)が如何に醜いかと言う事をいやと言う程に自覚して頂きたいもの。

物事を本質的に見ようとする事、そして対象物をより正確に分析・判断・評価せんとする姿勢を発達・成長させまいとするのが、現在の世の中(=支配者の意志)・・・。

だがしかしまた、「今の自分の気分や感情(=肉体が発する好感と嫌悪感)」より大事なもの・・・すなわち尊重すべき価値観なり尊敬すべき人は、いくら指をこまねいて待っていても自分の前に現れてくれる事はない。

何せ、こんな軽薄な世の中において、その様な人は迫害されるなり隔離されるなりして、人目には触れない様に隅っこに追いやられているであろう事は明白だからね。

よって、それは自らが探すなり、自らがそう成ろうとする・・・しかないのである。

たとえ、現在の様な極めて劣悪な環境であろうとも、自身にとってそれが大事(=必要な事)だと考えるのならば・・・。