Mr.エレクトの独り言 禁未来小説「ドラへもん」その15「逃避のススメ」の巻

Mr.エレクトの独り言

自主レーベル及び、日本人中古貴重盤ショップ、『エレクトレコード』オーナー、Mr.エレクトによる独舌日記!!

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禁未来小説「ドラへもん」その15「逃避のススメ」の巻

★<前回までのあらすぢ>・・・は、前回までを読み直してネ。

「騙された!!」・・・と言う以外に、あの瞬間の、打ち砕かれたボクの心情(こころ)を表現し得る言葉は見当たらなかった。

そして、その日から、ボクの終り無き“引きこもり”の日々がスタートしたんだ。

だけど、今だからこそ、こうして言えるのは、あの体験は決して無駄ぢゃ無かったって事だ。それまでのボクは、ただ生きているだけ、勇気も知恵も無く、何の能力も持たず、更には、人生に対して何の目標も意義も見出してやしなかった。まあ、小学校4年生ぢゃあ、それが当たり前と言えば当たり前だけどさ。でも、もしあのまま、ドラヘもんと出会わずに生きていたら・・・と思うと、ゾッとする時があるって事も事実なんだ・・・。

翌朝、ママはやさしく、ボクを部屋から呼びだそうとした。

そして、その夜。今度はパパが、いつもの通り、やんわりとボクをなだめに来た。

そして、翌日はドラヘもんが、あの下品極まりない乱暴な口調で、ボクを部屋から無理矢理連れだそうとした。

「おら~!!こんのひ太のくそガキャ~!!おんどりゃ~!!なめんぢゃね~ぞ~!!出てこいこんにゃろ~!!いつまでもパパやママに甘えてんぢゃねえ!!調子に乗んなよ、こんガキャ~!!」

フン。こいつはいつもそうだ。デリカシーの欠片も無く、ただただ出てこい出てこいの一点張。ボクをまともな人間にするだのなんだの言って、そう言う手前のその口調は何だってんだ。

ある日なんかは、秘密の道具を用意したとか何とか。確か“どこにでもドア”とか言って、でっかいハンマーで壁に穴を空けようとしたり。まあ、その時はママが慌てて止めたから良かったけど。どこからでも出入り出来る様にするための、壁に穴を空ける道具の名前が“どこにでもドア”だなんて、ふざけ過ぎだよね。

でもな~・・・。あ~あ。ボクがパパやママに求めているのは、むしろドラヘもんの様な、仮にそれがいかなる動機に基づいていようが、本気でボクにぶつかる事も辞さない、強い気持ちなんだ。これも甘えの一種かも知れないけど、ボクはパパやママに、ボクに対して本気で向き合って欲しいだけなのに。それなのに、それなのに、あんな下品なロボット連れてきて、自分の手は汚さずにボクをどうにかしようなんて・・・。そうだ、そうだよ。パパは、ムスコが引きこもりだって事が会社の人にばれると自分の立場がどうだとか、ママはママで近所の人や世間様に顔向け出来ないだとか何とか・・・。ボクの気持ちより、そんなに世間体が大事なのかよ~・・・。

それから数週間後。パパもママも、時間が解決するとばかりに、もうボクを部屋から連れだそうとはしなくなった。ドラヘもんはと言えば、あいも変らず、ドアの向こうからボクに罵声を浴びせるばかりだった。

ボクは、たまに深夜にこっそりシャワーを浴びたり、扉の前に置かれている食べ物を口にしながら、毎日、漫画を読んだり昼寝ばかりしていた。でも、そのうち漫画も読み飽き、する事が無くなってしまった。そして、ある日を境にして、ボクの不満は爆発した。

まずは、ドア越しに、ドラヘもんと激しい口論を。そして、ママに漫画を買いに行かせ、ついにはパパとも・・・。

(つづく)

★一度転がりはじめたら止まらない下り坂の様に、家庭崩壊への一途をたどる、のひ家。パパとママは、引きこもりの無限地獄から、のひ太を救い出す事が出来るのか?そして、その時、ドラヘもんは?更なる地獄絵図が待つ次回。破滅へと向かうジェット・コースターに、今、飛び乗れ。
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