Mr.エレクトの独り言 禁未来小説「ドラへもん」その24「虚しき焦燥」の巻
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Mr.エレクトの独り言

自主レーベル及び、日本人中古貴重盤ショップ、『エレクトレコード』オーナー、Mr.エレクトによる独舌日記!!

禁未来小説「ドラへもん」その24「虚しき焦燥」の巻

どうしよう、どうしよう・・・。

パパとママのケンカを見てからと言うもの、ボクは自分の将来に暗雲が立ち込め始めた事を意識せずにはおれなかった。

こんな気分の時には、ネット・サーフィンをして、もっと不幸な人や、精神を病んでいる人のブログでも読んで、優越感を得るか・・・。

ボクは早速、パソコンの電源を入れると、慣れた手付きでマウスを動かし、お気に入りのサイトを巡ってみた。

でも・・・。

駄目だ!!皆は、どんな苦しい状況の中でも、愚痴こそこぼすものの、何とか出口を、答えを見出そうともがいていると言うのに、このボクと来たら、何もせず、何も考えず、何の行動も起こさず、ただただ生きて・・・否、ただただ生かされているだけぢゃないか。

そう。ボクには・・・。

ボクには、何も無い。

もしもママが出て行ったら、そしてパパがボクを見放したら、この先、ボクはどうやって生きていけば良いのかしら・・・。

それに、実は、何度か掲示板やチャットにも参加して見たんだけど、漫画を読むにもアニメを見るにも、何をするにも浅く、薄く、うわべをなぞるだけのボクの様な人間は、何処に行っても馴染めず、誰とも話が噛み合わず、結局、ネットの世界でもつまはぢき・・・。

ボクが生きている意味って一体・・・。

そうだ!!

ボクは、押入れの奥から、埃を被った箱を取り出した。その箱の中身はと言えば・・・。実は、誕生日に買ってもらったにも関わらず、ほとんど遊ぶ事無く仕舞われたままであった、スーパー・ファミコンであった。

「ゲームなんて子供っぽくてやってられない」と言ったのは、実は大嘘で、本当は、ボクのあまりにもなゲームの下手さ、反射神経の無さ加減をスネトに馬鹿にされ、その悔しさから、ゲームを批判にする事によって、自分の安っぽいプライドを保っていただけなのだった。

そして、ボクは一念発起した。

「よ~し!!今日から毎日特訓し、世界一のゲーマーになってやる。」

今思えば、死にたくなる程に下らない目標であった。しかし、その時のボクには、何かに夢中になる事でしか、のしかかる黒い不安から目をそらす事すら出来ない状態だったのである。

・・・だが、その決意も虚しく、やはりすぐに挫折し、三日坊主でファミコンにも飽きてしまう、救いようの無いボクなのであった・・・。

(つづく)