いよいよライヴも後半。ここで、おそらく、この日のハイライトであろう、狂平氏とナルミ嬢の共演が実現した。狂平氏在籍時は「健全悪用」として、ナルミ嬢歌唱の2ndソノシート以降では「FUCK THE SYSTEM」とタイトルされた同曲を、異なる時期に在籍した2人のヴォーカリストが交互に歌うと言う、粋な試みである。これは、お祭り気分を盛り上げると言う意味でも、実に効果的な、こころ憎い演出であった。
え~と、その後は、確か「WORLD PEACE」なんかを演った気がするが、もはや記憶薄である・・・。
そして、アンコール。村田氏の「GASちゅうたら、やっぱこれじゃろう」と言うセリフと共に、「NO MORE HIROSHIMA」を再演し、ライヴは盛況のうちに終了した。
いや~、しかし、ホントに楽しかった。何と言うか、ノスタルジーだとかでは無く、最近、こう言ったシンプルなアンサンブルによるストレートなハードコアって少ないからな~。バンドもライヴハウスのミキサーも、爆音主義って言うか、ギターもベースもドラムも音がでかくてごちゃ混ぜで、このギタリストは繊細だとか、あのドラマーはどうだとか言った、各人の個性と言うか持ち味が伝わって来ないちゅうか、ああ、あの頃のライヴハウスの音は良かった・・・って、まあ、そんな年寄りの愚痴は置いといて・・・と。
既にそれぞれの道を歩んでいる彼ら、各メンバーにとってみれば、今回の再結成は大変な一大事業であったろうが、個人的には、是非もう一度観たいので、また何年か後にでも集まって再演して欲しいものである。
考えてみれば、そもそも、楽しくなりたくて始めたバンドが、色々な理由で楽しくなくなり、分裂してしまうと言う事は日常茶飯事ではあるゆえ、彼らの様に、こうして再び集う事が出来たと言うのは、実に幸福なケースであろう。
集団ってのは、所属している人間のうちの誰かが、楽するために努力を放棄していると、他の人間もだんだん楽しくなくなってくるものだ。でも、楽しくなるため、楽しくするために、所属する皆が努力するってのは良い事だなって思う。
極一部の人間の私利私欲のために、何の罪も無い人間の命が理不尽に奪われる。そんな事が許されてなるものか。だから私も、柄にも無く、「NO MORE HIROSHIMA!!」なんて言ってみたりして・・・。
そして更に、最後に、もう一言・・・。
「ONE MORE GAS!!」
(おわり)