Mr.エレクトの独り言 “断絶間”デビュー!!

Mr.エレクトの独り言

自主レーベル及び、日本人中古貴重盤ショップ、『エレクトレコード』オーナー、Mr.エレクトによる独舌日記!!

“断絶間”デビュー!!

4月21日、高円寺無力無善寺にて、元センチメンタル出刃包丁のベーシスト、“ヤミに有頂天T”氏率いる、“断絶間”がデビュー・ライヴを行った。

ちなみに、出刃ではベース担当だったヤミに氏にとっては、今回、本来のパートであるギタリストとしての初ライヴでもあった。

メンバーの平均年齢21歳。・・・と聞くと、無意味に殺意を覚える今日この頃・・・。あっ!!でも、メンバーの半分は女性なので、若ければ若いほどオッケーか。(←別方面から殺意を抱かれそう・・・)

今回のライヴは、PAの問題で、ヴォーカリストの上野氏の声が全く聴き取れなかった点が残念であるが、G-ZETヴァージョンと言う事で、楽曲や演奏についてのみ論ぢてみたい。

・・・ただし、行った事のある方ならご存知だと思うが、無力無善寺と言うのは、10坪程度の店なので、ある種、広めのスタジオでバンドのリハーサル風景を見学する様なものであり、ゆえに、ドラムが生音なのはもちろん、ギター・アンプから出る音も、演奏者が自分で加工した理想の音色をダイレクトに聴かせる事が出来、その点は非常に有利であると言う事を、最初に踏まえておく必要がある。

さて、まずはヤミに氏のギターであるが、この音色が素晴らしく良い。・・・と言うか、私好みである。このヒステリックでギャンギャンした、高圧電流を放電するかの様な音は、初期エクスキュート、あるいは、ストゥージズの「RAW POWER」を彷彿とさせるものである。

そして、元々、村八分のコピー・バンドでベースを弾いていたと言う、(ゴメン。まだ名前覚えてない・・・)うら若き女性ベーシストによる、暗闇を這いずる大蛇の様な、低温(低音)かつ、うねりのある、10代にしては、実にマセたベース・プレイ。更に、(やはり名前を覚えていない・・・ゴメン。)凛々しい女性ドラマーの、実にシンプルかつタイト、スコンスコンとメリハリの効いたスネアの音が印象的な、ガレージ・パンキッシュなドラム。

想像出来るだろうか?各パート毎に、これだけオイシイ素材(音)を組み合わせたら、いかなる結果が生まれるか?

・・・とは言え、それも楽曲やアレンジ次第である。いくら材料がよろしくとも、それらを上手にまとめる味付けをしない事には、高級な具材が工夫も無く、ただゴツゴツと混入されただけの、不味い料理となってしまう。

しかし、断絶間。まだまだ荒削りなれど、アンサンブル構築力はなかなかのものであった。また、しょっぱなや合間に、スローな曲を挟むなどの余裕も見せつけ、そして、それらは微妙にサイケデリックな感触も含んでおり、若い彼らの“断絶間”ならぬ“耳年増”ぶりを窺わせるものがあった。

そして、ADKレコードに代表される“日本のハード・パンク”然とした楽曲群においても、外連味(けれんみ)の無いドラムのビートに、思わず身体を揺すりそうになる所へ、微妙に変拍子やブレイク等のギミックを挟み込み、まるで、気をもたせといて、急に素知らぬ顔をする、恋愛における“駆け引き”の如きフックが随所に仕掛けられ、何とも巧妙、言い方を変えるなら、実に“ひねくれ”た視点を感ぢさせてくれ、好感(共感)が持てた。“あざとく”ならない程度に、この路線は追求してもらいたいものである。

何にせよ、後からシーンに登場する者としての“仁義(他人と同ぢ事をやってもしょうがない)”を、少なからずわきまえていると言う点を、最大限に評価したい。

最後に。今回はヴォーカルが聴こえず、音色に関しても、狭い小屋での利点を生かせたと言う事で、完全なコンディションでの判定では無いが、逆に、普通のライヴハウスできちんと観てみたいと言う気持ちを抱かせられたと言う点においては、彼らの今後の活動にも、非常に期待が持てた。それゆえ、デビューに際するお披露目ライヴとしては、まずまず成功であったと言って良いのではないだろうか。

ん?もしや、それも計算のうちか?