「やさしい人が好き」と、多くの人が言う。
しかし、それは大抵、「私に対してやさしい人が好き」なのであり、「私にだけやさしい人が好き」なだけであったりする。
本当に「やさしい人」であれば、誰にでもやさしくするはずだと思うのだが、誰にでもやさしくするのはいけないらしい。
つまり、「やさしい人」とは、自分が独占して初めて価値を持つものであり、自分に対して何ら利益をもたらさぬ「やさしい人」や「やさしさ」など、何の価値も無いのである。
人は誰しも、やさしくされたい。
しかも、自分だけ、特別に。
そんな人は、「やさしい人」が好きなのでは無い。
ただ、自分を好きなだけなのだ。
そして、きっと、「さみしい人」なのであろう・・・。