Mr.エレクトの独り言 ブートレグ商法に見る音楽の価値の変遷

Mr.エレクトの独り言

自主レーベル及び、日本人中古貴重盤ショップ、『エレクトレコード』オーナー、Mr.エレクトによる独舌日記!!

ブートレグ商法に見る音楽の価値の変遷

ブートレグ(海賊盤)と言うモノに関して、コレを私は必ずしも完全否定する訳ではなく、たまに個人的に購入する事もある訳で、むしろ面白がっている部分もあるにはある。

ただし、ただCD-Rやビデオ・テープにダビングしただけのモノ、すなわち、プレスによる先行投資や不良在庫を抱えるリスク無く、一点の現物から何枚でも何枚でも複製出来る、打出の小槌的な“商法”に関しては、“嫉妬”を抱かずにはおれない。

新品にせよ中古レコードにせよ、苦労して仕入れた一品モノの現物を売ってしまえば、後には何ひとつ残らない訳で、それを、ただ単にダビング作業を繰り返すだけで、お宝を手放す事無く無限に販売出来るなんて、うらやましくてしょうがない。

いずれにせよ、ブートレグを作る人間は、絶対に自覚しておかなければならない事柄がある。

それは、彼らは決して、“ブートレグ(違法複製品)”自体を肯定しているのでは無いし、ましてやブートレグ文化(?)を愛している訳でも無いと言う事である。

要するに、ブートレグ業者にとっては、秘蔵音源を一般解放する事や、複製の自由化を謳う事などが目的なのでは毛頭無く、ただ単に商売として成り立つからやっていると言うだけで、そこにはただただ、「文句言われなきゃ何をやっても良い」と言う精神が映し出されているに過ぎないのである。

何故なら、彼らは、必ず訴訟を起こすであろう○沢永吉や、○○○をふんだくられた上に○○に○○を○○させられる○○○○のブートなど、決して作らないからだ。(←たまに無謀なお方も居る様デスが・・・。)

とは言え、趣味でブートレグを作成しているならともかく、コストやリスクも念頭に入れなければ商売は成り立たないため、安定かつ安全な方策をとるのは、当然とも言えるが・・・。

何にせよ、昨今の音楽配信事業隆盛の兆しを見るに、音楽の価値は、ますます下がる事だろう。何故ならば、簡単に手に入るものに、ありがたみなど感ぢようもないからである。

もっとも、元を辿れば、それらは、そもそもが音源を複製する事の出来る技術が発明された事による弊害であるとも言えるが、気軽に音楽を楽しめるだけでなく、時代や地域を越えて、地上に存在する(した)音楽を誰もが楽しめる訳だから、必ずしも否定されるべき問題ではないが・・・。

トナルト、やはり“実演”。音楽を聴くに当たって、これに勝る“至福”はないであろう。だから、私は出来るだけライヴ会場に足を運ぶのである。

ヒトは、老後、ましてや死後のために生きているのではない。今生きている人間を、今聴かずして、今観ずして、一体いつ観ると言うのだ?