Mr.エレクトの独り言 禁未来小説「ドラへもん」その49「落伍者の停留所」の巻

Mr.エレクトの独り言

自主レーベル及び、日本人中古貴重盤ショップ、『エレクトレコード』オーナー、Mr.エレクトによる独舌日記!!

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禁未来小説「ドラへもん」その49「落伍者の停留所」の巻

哀れ、保健室へと連行されるボク・・・。

ところで、この小学校の校庭は、校舎の立ち並ぶ土地よりかなり低い位置にあり、校舎内にある保健室へ行くには、校庭を背にして、50段近くもある広くて長い階段を登らなければならないため、さしずめボクの後姿は、管理社会から脱落した落伍者、不様な晒し者として、全校生徒に対し、より一層の忠誠心を誓わせるための恰好の見せしめ、絶好の生贄となった事だろう・・・。

教師に肩を借りながら、その階段を登る途中、ボクは、ふと校庭を振り返った。そこには、まるで軍隊の様に、全校生徒が一糸乱れず整列している、一種異様な光景が・・・。

うへえ・・・。まるで、田んぼに植えられた苗だな・・・。

くそっ!!忠誠心なんかなくても、せめて、その振りだけでも出来る体力がボクにあれば、こんな惨めな思いをしなくて済むのに・・・。

いやいや違う!!そもそも、こんな儀式を強要する事自体が間違ってるんだ!!

ボクの頭の中は、悔しさと怒りとで混乱していた・・・。

そして、保健室のベッドに横になるボク。

しばらくすると、朝礼も終了したのか、担任の爽木がボクを呼びに来た。

爽木「お~い、のひ太。具合はどうだ?授業には出れそうか?」

ボク「ハイ・・・。」

爽木「おいおい、しっかりしろよ。こんなんぢゃ、世の中に出てもやって行けないぞ。」

ボクには、爽木の、そんな下らない台詞になど、返事する気も起きなかった。

爽木「おい!そっちも大丈夫か?」

実は、保健室にあるもう一つのベッドには、ボク同様、やはり朝礼脱落常連組の少年が一人居た。隣のクラスの不具多吐露男(フグタトロオ)である。こいつはボク以上に虚弱体質で、イジメにも遭っていると言う噂だ。

体力が無いだけぢゃなく、イジメと言う圧力に屈している、こんな奴とまで一緒にされちゃ、たまんねえぜ・・・。

この時のボクはまだ、担任爽木の何気ない一言がボクを地獄へと突き落とす引き金となる事、そして、このフグタの存在が、ボクの退屈な人生を一変させてしまう悪魔の導きになろうなどとは、露とも想像だにしていなかった・・・。

(つづく)
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