Mr.エレクトの独り言 「“換金”罪」②
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Mr.エレクトの独り言

自主レーベル及び、日本人中古貴重盤ショップ、『エレクトレコード』オーナー、Mr.エレクトによる独舌日記!!

「“換金”罪」②

★前回のつづき・・・。

そもそも当初は、腕力を用いて外敵を排除したり、知恵を駆使して天災から身を守る事の出来る人間が、集団のリーダーとして尊敬の対象であったはずだ。

しかしある時、リーダーは、老いによって自分の腕力や知恵も、いつまでも有効ではない事を知る。そして更に、リーダーである事によって得られる栄誉なり利権を、我が子、そして子孫に引き継がせたいと考えた。

ところが、どう見ても我が子は、次期リーダーとなるには、その腕力も知恵も不足している・・・。

そこで、リーダーは考えた。

そうだ!!この、リーダーとしての地位、すなわち、本来は腕力と知恵で勝ち取るべき栄誉と利権を、何か別のもので代用する事は出来ないものか?・・・と。

ただし、既にあったであろう、土地を所有する事による資産力などでは、腕力や知恵の不足を補うには限界があり、この程度のものは、更に強大な力によって、いとも簡単に奪い取られてしまうだろう。

何故なら、弱肉強食が当たり前の時代において、腕力や知恵と言った無形の財産を継承できない家系に、土地や武器や食料等の資産を、外敵はおろか、その部族内の謀反からも守り、継続維持する事など出来っこないからだ。

資産力には限界がある。よって、少なくとも貯蓄、更には、利殖によって、常に資産を増やしていく必要がある。

そこで、貨幣制度なるものがでっち上げられ、リーダーの持つ腕力や知恵は、貨幣の枚数へと換算され、所有している土地以外にも有形の財産が生み出される事となった。

そして、そうする事によって、腕力も知恵も無いリーダーの息子も、貨幣と言う、自己の持つ真の能力とは無縁の力を駆使して、自分の代わりに腕力のある者や知恵のある者を雇い、その地位を保つ事が可能となり、更には、貨幣と言う実体のない資産を運用する事によって、自己の能力の有無だけでなく、自らの所有する土地等の財産はおろか、時間や労力さえをも切り売りせずして、更に資産を倍増させていく事を成し、その権力をますます強大に、かつ磐石さを増していく事に成功したのだ。

要するに、貨幣制度(貨幣至上主義)、そして資本主義経済社会、すなわち金が金を生む世の中とは、本来は無形であったはずの腕力や知恵と言う能力がなくとも、権力や地位を維持する事が出来る様に、更には、一族の末裔に至るまで、その利権を保持し続けるために、時の為政者、すなわち当時の既得権益者が編み出した策略の成果なのである。

・・・とは言え、もちろん、それも一種の才能であると呼ぶ事も出来ようが・・・。

かくて、権力を握る者に必要なのは、腕力や知恵などではなく、貨幣の額なり所有している土地の広さと言った、資産の量にすり替えられてしまった。

また、資産の量とは、すなわち集金能力でもある。

したがって、こんな世の中で、他人より良い思いをしようと思うのであれば、集金能力の高い王に可愛がられる優れた集金人、すなわち、換金能力の高い人間になる事以外に途はないのだ。

貨幣制度が施行されたあの日から、豊富な資金にものを言わせる集金能力の高い王、そして、王を更に肥えさせる換金能力の高い集金人ほど尊敬に値すると言う、まやかしの価値観が生み出された。

そこでは、各々の人間、その一個人が持つ個性や能力、ましてや、慈愛のこころや倫理観なんぞは、一円の価値すら持ち得ないのだ。