Mr.エレクトの独り言 シンペエすんなよ(後編)
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Mr.エレクトの独り言

自主レーベル及び、日本人中古貴重盤ショップ、『エレクトレコード』オーナー、Mr.エレクトによる独舌日記!!

シンペエすんなよ(後編)

ええと、ゲームの概要を・・・。

各々4つのコマを、盤上(縦横12マス及び、その各谷間に9マス)に交互に置いて行き、置き終わったら、今度はそれを交互に移動し合い、先に3つ並べた方が勝ち。なお、自分のコマで相手のコマを挟めば、挟んだコマを任意に別の場所に移動させる事が出来る。

そして、ここでミソなのが、表世界と言える12マスと、その12マスの各谷間谷間にある裏世界の9マスは、各々いずれかの世界でのみ3つ並べる必要があり、いくら表・裏・表で3つ並べても勝利にはならない。また、挟む際も同様。更に、1マスずつ移動する際は、表から裏へ裏から表へと、最低2手が必要なため、その分、回数がかさむが、逆に、気が付かない間に挟まれて、急に遠くへ飛ばされたり、一瞬にしてリーチをかけられてしまう事もしょっちゅうなのだ。

さて、メンドクサイ説明は、この辺で終わりにして・・・。

しかも、最近やっと、数ある定石のうちの一つを見つけ、「フン!!しょせんは機械よのう。プログラミングされた通りにしか動けないとは・・・」と、言わば、“自分自身をロボット化し、機械的にコマを操作する事によって勝つ方法”を見つけ、少し落胆しかけていたのだが、何と何と、ゲームが自分の知り得た定石パターン通りに進行し始めたきっかけを見出し得る、相手の打つ最初の2~3手がランダムに変化する事を知り、ううむ・・・、こりゃホント、何百通りもの定石をすべて覚えない限りは、「こう打てば勝てる」なんて、簡単に攻略方を会得する事など出来ないぞと、その奥深さに感心する事しきりなのであった。

しかしながら、最強レベルな対戦相手は、とにかく強い。・・・と言うか、4回か5回に1回勝てるのは、あちらが手加減しているのでは?とさえ思えて来る。ヴィジュアル的には、目が四つあるモンスターなのだが、まさしく、相手の持つ四つのコマすべての動きを予測しつつ、自分のコマを勝利に導くべく的確かつ最適に動かすと言うのは、容易な事ではない。

勝ちを急げば、落とし穴に嵌るが如く、あるいは背後から狙い打たれるが如くに、即、負ける。

勝ちを急がず、ぢっくり攻めようにも、あっと言う間に場が展開し、ああ!!もう、すぐに負ける。

求めても、求めなくても、とにかく負ける。

否・・・。ゲームを始める前から、既に、“敗者の定石”に陥っているのであろうか?

何と言うのか、こちらの動きがすべて読まれていると言うか、見透かされているとでも言うのか、まるで自分の意思でコマを置いているのではなく、目に見えない糸(意図)に操られて、無意識のうちにコマを置かされて(犯されて)いるかの、薄気味悪い、この感覚。

これはもはや、圧倒的な“情報量の差”と呼ぶしかないだろう。

そう。あちらサンは、こちらがあちらを知る以上に、“こちらの事を、非常(非情)に良く知っている”・・・と言う事なのだ。

それはまるで、現実の人間社会における、飼い主と家畜の関係にも似ている。


どんな餌をちらつかせれば、もっと働く様になるのか?


どんな刺激を与えれば、その肉が美味しくなるのか?


どんな薬を投与すれば、不満を消し去れるのか?


どんな夢を見せれば、盲目的に服従させる事が出来るのか?


どんな恐怖で鞭(無知)を打てば、怒りを忘れるのか・・・。