Mr.エレクトの独り言 禁未来小説「ドラへもん」その53「偽りの恋慕」の巻

Mr.エレクトの独り言

自主レーベル及び、日本人中古貴重盤ショップ、『エレクトレコード』オーナー、Mr.エレクトによる独舌日記!!

禁未来小説「ドラへもん」その53「偽りの恋慕」の巻

そうだ!!あの娘だ!!あの娘に決めた!!

・・・ボクは、この学校に転入した当日、落とした消しゴムを拾ってくれたと言う、ただそれだけの理由で、シズコちゃんを初恋の相手に決定した。

何と言う事だろう。爽木の何気ない一言に踊らされ、こんなにも焦って、好きな異性を探すとは・・・。

いや、違う!!

そう、違うって言ったら違うんだ!!

そんなんぢゃない!!

絶対にちが・・・


わない・・・。


・・・そうさ。ボクには解っていた。

本当は誰でも良かったんだ。

夢中になれる事が何もなく、パパとはこころが通ぢ会わず、そしてママとも・・・。

畜生!!ボクだって、まだ小学生4年生なんだ。まだまだ、ママに甘えたい年頃だって言うのに・・・。

ボクは、ママへの断ち切れぬ思慕の情を、同級生への恋慕にすり替える事によって、自分の乾いたこころを潤そうとしていただけなのさ。

爽木の言葉は、そのきっかけをもたらしたに過ぎない・・・。

そして、この偽りの恋慕、歪んだ初恋が、ボクを更なる地獄へ突き堕とす事になろうとは。

ウフフ・・・。ウフフフフフフ・・・。

生きるって、なんて楽しいんだろう・・・。

(つづく)