①の続き・・・。
さて、颯爽と(かどうかは知らねえが・・・)自転車を走らせ、倉庫前の道路から、車の走る大通り(青梅街道)に抜ける細道へと進入したのだが、しばらくすると・・・。
「ちょっと、いいかな~」との声。
振り返ると、そこには自転車に乗った二人の警察官が。
ええっ!?まだ、会社帰りの人が行き交う午後9時頃。深夜って訳でもなく、自転車のライトも点灯させてるってのに、何故!?
・・・と言うか、警察官に声をかけられると、一秒でキレるのが、私の特技。だって、以前は、夜中に自転車走らせてる事が多かったから、しょっちゅう警官に呼び止められて、もう辟易しきってるんだもん!!
そこで、いつもの通り、「ああ!!何だよ!?」と、日頃の温厚なエレクトさんからは想像もつかない様な、超無愛想かつ乱暴な口調で宣戦布告。もちろん自転車を止める事も、降りる事もなく・・・。
すると警官、「ちょっと、職務質問したいんだけど」・・・と来た。
ふうむ。珍しくストレートやな。だけど、そうそう言いなりになってたまるかい!!
私「ああああ!!何で、こんな時間に、しかもライトだってちゃんと点けてるってのに、職務質問なんかされなきゃなんないんだよ!!」
すると警官。以前、当方の倉庫のシャッター前に、一ヶ月くらい自転車が放置されていて、近所の人から苦情が来た・・・との事。
私はすぐに、それがでまかせである事を直感し、理不尽な職務質問に対する怒りに、更に火を注ぐ結果に・・・。
私「それって、いつよ?」
警官「ええと、半年くらい前くらいかな。」
私「それで、その時の自転車はどうしたのよ?」
警官「あ、その時は防犯登録を調べた後、次に行った時には、もうなかったんデスよ。」
フン!!半年くらい前と言えば、もうとっくに、私があの倉庫を賃貸していた時期で、時々立ち寄った時にも、そんな自転車が置いてあった事なかったし、ましてや一ヶ月間もなんて・・・。やっぱウソか。
私「もうなかったって、それなら、もう事件は解決してるんぢゃん。それを今頃、しかも、何で俺がそんな事言われなきゃなんないんだよ!!・・・ぢゃあ何?その時、近所からの苦情を受けて出動したって記録が、きちんと残ってる訳?」
すると、声をかけて来た知○の○そうな警官ではなく、もう一人の若い警官曰く・・。
警官B「まあ、そうおっしゃらずに、こう言った職務質問のお陰で、犯罪を未然に防ぐ事が出来てもいマスので・・・。」
私「犯罪って?俺が犯罪者っぽいっての?」
警官A「いえいえ、そう言う訳ではなく・・・。」
私「何?それで、今日も自転車が置いてあるって近所から苦情が来て、駆けつけたら俺が出かけた直後だったから、慌てて声をかけたって事?それとも何?電柱の陰から見張ってて、俺がどっかに出かけるのをずっと待ってたんだ?」
警官A「いえいえ、今日は、たまたま通りかかったんデスよ。」
私「たまたまって、そんなアホな・・・。」
・・・そんなやり取りをしているうちにも、私と警官二人は自転車に乗ったまま、裏通りを抜け、大通りへとランデブーして行くのであった・・・。
(つづく)